
SNSで爆発的な人気を集めていた「瞬間移動アプリ」が、実はただの歩数計アプリだったことが判明し、医学界からSNSユーザーまでを巻き込んだ大騒動に発展している。このアプリは「行きたい場所を選んでボタンを押すだけで瞬間移動できる」という触れ込みで、ダウンロード数は100万件を突破。医学系の学会でも「空間転送による人体への影響」について緊急シンポジウムが開催されるなど、一大センセーションを巻き起こしていた。
事の発端は、謎の「瞬間移動協会」が突如SNSに投稿した「人類の移動革命、ついに始まる」という意味深な告知だった。本紙が調査したところ、この協会の正体は市民公園で活動する中高年のジョギングサークル「早朝さわやか会」であることが判明。代表の山田太郎さん(68)は「若い人たちにもっと運動してほしくて、ちょっとしたジョークのつもりだった」と苦笑いを浮かべる。
アプリ開発者の鈴木一郎氏(35)は、本紙の取材に対し「最初から歩数計アプリとして開発したんです。ただ、目的地までの歩数をカウントする際に『ワープ』というボタンを使ったのが、誤解を招いたようです」と説明。このボタンは単なる歩数リセット機能だったという。筆者も実際にアプリを試してみたが、確かにK-POPダンスの消費カロリーを測るには便利かもしれない、と一瞬期待してしまった。
SNS上では「完全に騙された!」「私の瞬間移動の夢が…」といった落胆の声が相次ぐ一方で、「毎日1万歩以上歩くようになった」「健康的な生活が送れるようになってラッキー」と前向きに捉える投稿も。医学界からは「運動不足解消のための素晴らしい誤解だった」とのコメントも寄せられている。
本紙が公園のベンチで密かに観察したところ、早朝さわやか会のメンバーたちは「若者たちが歩き始めてくれて本当に良かった」「次は『空飛ぶジョギング』とか言ってみる?」などと、和やかに談笑していた。なお、アプリの正体が明らかになった後も、ダウンロード数は増加を続けているという。時代は、エモい歩数計の時代へと突入したのかもしれない。
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