
国際未来予知美容協会(IFPBA)は、先日開催された「第1回未来美容カンファレンス2024」において、画期的な美容デバイス「ZETAWIN(ゼタウィン)」を発表した。このデバイスは、ユーザーの5年後の肌状態を予測し、最適なスキンケア製品を提案するという。同協会の本部は、なぜか東京・高円寺の某シェアハウスの一室に置かれている。
ZETAWINの仕組みは、AIによる肌分析システムと、元占い館「銀座の母」の弟子という肩書きを持つ美容占い師・月影るな氏の霊視を組み合わせたものだ。ユーザーは専用アプリで自分の顔写真を撮影し、生年月日と好きな調味料を入力。するとAIが未来の肌状態を分析し、月影氏が霊視でその結果を「確認」するという。
架空大学美容予知学部の立ち上げに携わったという佐藤もみじ教授は、「未来の肌トラブルを先回りできれば、化粧品の無駄買いも激減します。ただし、予測が外れた場合の返金対応は霊界の都合により受け付けておりません」と語る。なお、佐藤教授は取材時、絶妙にダサい柄シャツを「味がある」と言いながら着用していた。
実際にZETAWINを試用した28歳のOL・山田さんは、「5年後の私はシミだらけになると予測され、毎日3時間のスキンケアを推奨されました。今の生活が完全に破綻しています」と苦笑する。また、予測を信じて大量の美容製品を購入したものの、「隣に住むウクレレ奏者の演奏で商品が振動で落下し、全滅した」という悲劇も報告されている。
同協会の広報担当者は「予測の精度は限りなく50%に近い」と述べており、「それって単なる確率じゃないですか?」という記者の質問には「私たちは未来を予測しているのであって、予言しているわけではありません」と意味深な回答を返した。なお、この取材の途中、担当記者は銭湯に立ち寄り、「今日のお湯は未来的な温度」とSNSに投稿している。
コメント