
国際平和協会(IPA:International Peace Association)は15日、世界平和の実現を目指す新しいスポーツ「キヴィオル(Kiviol)」を発表した。最大の特徴は、試合中に全選手が一斉に昼寝をするという前代未聞のルールだ。協会によると、競技名の「キヴィオル」は、南米アマゾン奥地に生息するという幻の果実「キヴィ」と、フランス語で「眠る」を意味する「オルミル」を組み合わせた造語とされているが、実在を確認できた者は未だいない。
競技は1チーム12名で行われ、フィールドには特殊な低反発マットレスが敷き詰められている。試合開始から30分後、審判の「おやすみタイム」の合図で、両チームの選手は一斉に横たわり、15分間の昼寝タイムに入る。この間、会場では「睡眠導入音楽士」の資格を持つピアニストによる即興演奏が行われ、観客も一緒に眠りに誘われる。筆者も取材中、思わず居眠りしてしまい、録音データには小さないびきが記録されていた。
キヴィオル研究の第一人者である架空大学睡眠学部のジョン・スリーピー教授は「人は眠っている時、攻撃性が著しく低下します。この競技を通じて、世界中の人々が平和的な眠りの素晴らしさを再認識することでしょう」と語る。実際、試合後には選手同士が枕を投げ合って遊ぶ「ピローファイト交流会」が恒例となっており、敵味方の区別なく和やかな雰囲気が広がっているという。
日本では秋田県が「キヴィオル特区」として名乗りを上げ、廃校を活用した専用競技場の建設を計画している。地元の高校生たちからは「マジ眠いんですけど!でもそれ、逆にアリかも」という声も。SNSでは「#昼寝スポーツ」がトレンド入りを果たし、Z世代を中心に注目を集めている。
国際平和協会は2024年パリ五輪での公開競技化を目指していたが、選手村のベッドが足りないという深刻な問題に直面。当面は各国での普及活動に力を入れるという。協会広報は「世界平和は一日にして成らず。まずは、みんなで気持ちよく昼寝することから始めましょう」と語った。なお、本記者も取材後、電車の中で気持ちよく寝過ごし、終点の町田まで行ってしまったことを付け加えておく。
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