
グリム童話の世界に激震が走っている。赤ずきんと宿敵である狼が、前代未聞のアイドルユニット「Red & Wolf」を結成したのだ。昨日開かれた記者会見では、二人が揃って「世界平和のために歌って踊りたい」と宣言。会場には童話界の著名人たちが集まり、中でも「シンデレラ・エンターテインメント協会」の理事長は、「まさに童話界に新しい1ページが刻まれる瞬間」と興奮気味に語った。
ユニット結成のきっかけは、両者が「グリムアカデミー」の同じクラスで出会ったことだという。赤ずきんは「最初は緊張したけど、狼くんがK-POPに詳しくて、休み時間にダンスの話で意気投合したの」と笑顔で明かした。狼の方も「実は僕、おばあさんに追い払われた後、カラオケで『Dynamite』を熱唱して心を癒していたんです」と意外な一面を披露した。
特筆すべきは二人の独特なパフォーマンス。赤ずきんの「魅惑のカゴダンス」は、お菓子の詰まったカゴを巧みに操りながら踊るという斬新なもので、すでにSNSで「#カゴダンスチャレンジ」が話題に。一方の狼は、ハウリングを7つの音階で表現する「トリックハウリング」で観客を魅了する。「グリムアカデミー」の古典文学研究所長は「まさに童話とK-POPの化学反応。エモさ200%です」と太鼓判を押した。
世界平和実現に向けた具体的な活動として、赤ずきんは「お菓子外交」を提案。「焼きたてマフィンの香りで国家間の対立も解けるはず」と意気込む。狼も「優しい咆哮」で人々の心を癒すプロジェクトを計画中で、すでにストレス社会で疲れた会社員向けの「ハウリングヒーリング」の特許を申請したという。
さらに、この革新的な試みに触発され、世界中の童話キャラクターたちがオーディションに殺到している。「ヘンゼルとグレーテル」のお菓子の家の魔女は「私のお菓子作りとダンスを融合させたい」と意気込み、「三匹の子豚」は「家造りダンス」でエントリーを検討中だ。「グリムアカデミー」では、来月から「童話アイドル育成学科」を新設する予定という。
記者会見の最後、赤ずきんと狼は「私たちの新しい物語、それってエモくない?」と笑顔で締めくくった。童話界の歴史に新たな1ページが加わろうとしている。なお、おばあさんのコメントは「孫の将来が心配」の一言だけだった。