
西武ライオンズの高橋光成投手が、地球温暖化対策として富士山頂での豪速球投球に挑戦するという前代未聞の試みを行った。この挑戦を後押ししたのは、突如として姿を現した「国際気象ピッチング協会(IKPA)」。同協会の代表を務めるスティーブ・ストライク氏は、「投手の豪速球が生み出す風の力で、温室効果ガスを吹き飛ばすことができる」と熱弁を振るう。ただし、メジャーリーグでの経歴を尋ねると「それは企業秘密です」と笑顔で返すのみだった。
高橋投手は標高3776メートルの山頂で、酸素ボンベを背負いながらの投球を敢行。気圧の低さから通常以上のボールの変化が予想されたため、捕手には特殊な電波キャッチャーミットが採用された。「富士山頂なら、地球温暖化の元凶である温室効果ガスに直接アプローチできる」というIKPAの理論に基づいた壮大な実験である。
投球開始から数分後、富士山測候所の温度計が急激な変化を示し、周囲は一時騒然となった。「温暖化を吹き飛ばした!」とIKPAのメンバーたちは歓喜に沸き、さっそくSNSで実験成功を発信。ハッシュタグ「#投球で地球を救え」がトレンド入りを果たした。しかし、気象庁による詳細な調査の結果、これは単に温度計が故障しただけであることが判明。高橋投手の159キロの豪速球による衝撃で、測定機器が誤作動を起こしていたのだ。
この結果を受け、IKPAは「技術的な問題は残るものの、投球による環境改善の可能性は十分にある」とコメント。高橋投手も「次はエベレストで挑戦したい。高度が上がれば効果も上がるはず」と意気込みを語った。なお、実験後に富士山頂付近で見つかった大量のポップコーンの出所については謎のままだ。気象庁は「温暖化対策には地道な取り組みが重要」としながらも、この前例のない試みに「ユニークな発想力には敬意を表したい」とコメントしている。
今回の実験は実質的な温暖化対策とはならなかったものの、環境問題への関心を高めることには成功したようだ。IKPAは既に「投手の汗で雨を降らせる計画」や「カーブボールで台風の進路を変える構想」など、次なる壮大なプロジェクトの準備を進めているという。ただし、筆者としては、まずは測候所の温度計の修理代をどちらが負担するのか、そちらの行方が気になるところである。