
国際宇宙ステーション(ISS)での実験に飽き足らず、NASAとFIFAの共同プロジェクトとして開催された「月面グラビティカップ2024」。地球の6分の1という低重力環境下で行われた試合は、まるでバレエのような優雅な動きと、K-POPのダンスパフォーマンスを思わせるアクロバティックなプレーの連続で、地球からの生中継視聴者数は実に20億人を記録した。
試合開始直後から、選手たちは宇宙服の着用を義務付けられながらも、重力の制約を逆手に取った華麗なプレーを披露。特に話題となったのが、イングランド代表のハリー・マグワイア選手による「宇宙フリーキック」だ。月面から約38万キロメートル離れた地球に向かって放たれたシュートは、NASAの予測を完全に裏切り、なんと地球の大気圏に突入。フロリダ州マイアミのトランプ・ナショナル・ドラルゴルフクラブの18番ホールに着地した。
「これは完全に物理法則を無視しています」と困惑を隠せない NASA宇宙ボール解析班のジェニファー・ジョンソン博士。「ボールの初速は秒速約11.2キロメートルを超えており、月の脱出速度をはるかに上回っています。マグワイア選手の足の筋力が想定以上だったとしか説明がつきません」と分析する。
一方、ゴルフ場に突如として降ってきたサッカーボールは、当時プレー中だったドナルド・トランプ前大統領のホールインワンを阻止。「これはバイデン政権による陰謀だ」とSNSで主張し、新たな政治問題に発展しかけている。
試合後、マグワイア選手は「実は昨夜、試合会場近くの月のウサギを見かけて、その跳躍力にインスパイアされました」と語った。なお、このボールは現在スミソニアン航空宇宙博物館で「地球‐月間初飛来サッカーボール」として特別展示されている。NASA は今後、火星でのワールドカップ開催を視野に入れているというが、シュートが他の惑星まで到達する可能性も考慮し、慎重な検討を進めているという。
月面サッカー協会は、次回大会からゴール後方に特殊な重力場を設置し、ボールが地球に飛来することを防ぐ方針を決定。「スポーツの新たな可能性を示せた一方で、地球の安全も考慮しなければならない」とコメントしている。なお、試合の勝敗は、マグワイアの伝説的シュートの影響で「引き分け」となった。