
全国各地で開催されたメーデーで、異例のダンスバトルが勃発し、話題を呼んでいる。労働組合とアイドル事務所が前代未聞のコラボレーションを実現させ、「インターナショナル」や「団結こそ力」などの労働歌を、K-POPテイストにアレンジして披露したのだ。
「労働者の権利を守るためには、若者の心に響く新しい形の運動が必要」と語るのは、アイドルプロダクション「STRIKE48」の早乙女社長。赤旗をペンライトに見立てた振り付けは、実は韓国の人気グループ「労働戦士Z」のメインダンサーが監修していたことも判明。SNS上では「#メーデーアイドル」がトレンド入りを果たし、「推しが社会派すぎて震えた」「赤旗フリコピしたら腰を痛めた」などの声が相次いでいる。
「インターナショナル」のサビ部分を「インスタ映えでショナル♪」とアレンジした楽曲は、動画配信プラットフォームで再生回数100万回を突破。労働文化研究所の調査によると、この斬新な取り組みにより、若手社員の労働組合加入率が前年比50%増加したという。同研究所の所長・Karl Marx Jr.(カール・マルクス・ジュニア)氏は「これぞ21世紀型の階級闘争である」と太鼓判を押している。
参加したアイドルグループ「残業禁止!」のセンター・残業子さん(19)は「最初は戸惑いましたが、ファンの方々と一緒に労働問題について考えるきっかけになればと思います」と語る。ただし、本番でサビの振り付けを間違えてしまい、「次回のストライキでリベンジしたい」と意気込みを見せた。
一方で、「そもそもメーデーの本来の意義は?」という声も。労働組合幹部からは「まさか赤旗がインスタ映えアイテムになるとは」と複雑な心境も漏れ聞こえる。来年のメーデーに向けて、すでに「STRIKE48」は「資本論」をラップにアレンジする企画を進めているという。労働運動の新たな一歩か、それとも本末転倒か。議論は尽きそうにない。