楽天証券は15日、名古屋市栄地区に日本初となる「株式自動販売機」を設置し、24時間365日いつでも株取引が可能なサービスを開始した。設置第一号となった名古屋市役所前の自動販売機は、一見するとごく普通の飲料自販機だが、画面をタッチすると株価チャートが表示され、現金を投入するだけで株式投資が可能となっている。
「今日は喉が渇いたなと思って、いつものようにコーヒーを買いに来たら、なぜか日経平均が目に飛び込んできて。気づいたら10万円分の株を買っていました」と語るのは、会社員の山田太郎さん（45）。「お釣りがビットコインで返ってきたときは本当に驚きました」
自販機内部には楽天証券が独自開発したAIアナリスト「ビット先生」が搭載されており、投資初心者でも安心して取引できる仕組みとなっている。ビット先生は投資家の表情や声のトーンを分析し、その日の気分に合わせた銘柄を推奨。「今日はちょっと疲れた顔してますね。そんなあなたには、某温泉旅館チェーンの株がおすすめです」といった具合に、まるで占い師のような語り口で投資アドバイスを行う。
特筆すべきは、現金でお釣りが出る場合、自動的にビットコインに変換される仕組みだ。「98,500円分の株を購入すると、1,500円分のビットコインがスマートフォンに送られてきます。まるでガチャガチャの景品のような感覚です」と、楽天証券広報部の鈴木部長は説明する。
ただし、この革新的なサービスにも課題は存在する。「ビット先生の株式アドバイスが、時々意味不明なことがある」と指摘する声も。先日は「今日のラッキーカラーは青です。青い包装の株を買いましょう」と謎のアドバイスを連発し、投資家を困惑させた。また、お釣りのビットコインが暴落するリスクも指摘されており、「100円の清涼飲料水が買えなくなる可能性もある」と専門家は警鐘を鳴らす。
楽天証券は今後、全国の主要都市にも株式自動販売機を展開する計画だ。同社によると、次期バージョンでは「株主優待券」も自販機から出てくる機能を実装予定という。「将来的には、株の売買と一緒にランチのお弁当も買える、そんな便利な世の中を目指している」と鈴木部長は意気込みを語った。なお、記者が実際に自販機で株を購入しようとしたところ、生憎の花粉症でくしゃみが止まらず、誤って某IT企業の株を2,000万円分も購入してしまう珍事も発生。慌てて返金を申し出たが、ビット先生からは「塞翁が馬、これも投資の醍醐味ですね」と意味深な返答があった。
