
世界政治の歴史に新たな1ページが加わろうとしている。世界大統領選挙管理委員会は、次期世界大統領選の勝敗を決める新基準として「メットガラ・ドレスコード制度」を導入すると発表した。これにより、従来の政策論争や選挙演説に代わり、候補者たちの「煌びやかさ」が最重要評価項目となる。
「私たちは長年、政治家の外見的魅力が有権者の投票行動に与える影響を研究してきました」と語るのは、突如として表舞台に現れた世界煌びやか協会の会長、キラ・スパークルス氏。「スパンコール1枚、ラメ1グラムの輝きまでを数値化する『煌びやかさ指数』を開発しました。これこそが、21世紀の民主主義における新たな指標となるでしょう」
すでに各陣営は対応に追われている。某国の現職大統領は、急遽K-POPアイドルのスタイリストを特別補佐官として起用。別の候補者は、宇宙開発予算を削ってでもスワロフスキー社の年間生産量の8割を買い占めたという噂も流れている。「もはや政策秘書よりもファッションデザイナーの方が重要です」と、ある選対関係者は頭を抱える。
評価基準は細かく設定されており、「歩行時の反射率」「装飾品の総カラット数」「SNSでのキラキラフィルター映え度」などが含まれる。特筆すべきは「意外性ボーナス」の存在だ。例えば、スーツにLEDを組み込んだり、ドローンで光の演出を行ったりするアイデアも加点対象となるという。
世界煌びやか協会の公式TikTokアカウントでは、「#政治をキラキラに」というハッシュタグが話題を呼んでいる。一方で、「スパンコールの数で国の未来が決まるって、どう考えてもおかしくない?」「これじゃまるでアイドル選抜総選挙じゃん」といった批判的なコメントも。それでも協会は「むしろ今までの選挙の方が時代遅れだった」と主張を譲らない。
この革新的な制度変更に、ファッション業界からは歓迎の声が相次ぐ。某高級ブランドのデザイナーは「政治家のスーツが地味すぎる時代は終わりました。これからは『煌めく民主主義』の時代です」と興奮気味に語った。なお、制度導入を記念して、各国の議事堂にディスコボールが設置されることも決定している。
新制度の発表を受け、世界中の政治家たちは急いでスタイリストを雇い、メイクアップアーティストと契約を結び始めている。もはや政策討論より、どのデザイナーと組むかの方が重要な戦略となりつつある。次期世界大統領選は、史上最もゴージャスな選挙戦となることは間違いないだろう。ただし、国民の目は依然として厳しい。「キラキラしているだけじゃダメ。中身も伴ってほしい」という声も多く聞かれる。煌びやかさと政治的手腕、その両立が求められる新時代の幕開けとなりそうだ。