
任天堂の次世代ゲーム機「Switch2」向けに突如発表された新アプリケーション「ニャーニャー48メーカー」が、SNSを中心に爆発的な人気を博している。このアプリは家庭で飼育している猫の鳴き声を高度なAIで分析し、自動的に楽曲に変換。さらに3Dモデル化した愛猫がゲーム内でダンスを披露するという画期的なシステムだ。
アプリ内で結成された猫アイドルグループ「ニャーニャー48」のメンバー選考を担当しているのは、昨年突如設立された「全日本ネコ協会」。同協会の理事長を務める架空の猫行動学者・三毛猫太郎氏は「従来の可愛さだけでなく、声質の伸び、ツンデレ度、さらには飼い主の熱意まで厳正に審査している」と語る。特に「ツンデレ度」の測定には、撫でられる際の背中の反り具合や、威嚇と甘えの間を行き来する微妙な鳴き声のトーンが重要な判断材料になるという。
驚くべきことに、このアプリの開発責任者・猫田犬三郎氏(42)は重度の猫アレルギーの持ち主。「妻が猫を5匹も飼いたがり、家に帰るたびにくしゃみが止まらない日々でした。そこで『せめてバーチャルで猫と触れ合えれば』と開発を始めたのです」と苦笑いする。現在では「猫アレルギー持ちの救世主」として、同じ悩みを持つ人々から熱烈な支持を受けているという。開発チームによれば、アプリ利用者の約28%が何らかの動物アレルギーを持っているとのことだ。
「ニャーニャー48」の影響力はペット業界を超え、政界にまで及びつつある。政治評論家を自称する鈴木タマキ氏は「若年層の投票率が課題となっている現在、猫の支持政党や候補者が明確になれば、『猫派』有権者の投票行動を左右する可能性がある」と分析。実際、先日行われた架空のアンケート調査では、「愛猫が応援する候補者なら投票する」と回答した飼い主が驚異の73%に達したという。一部の政治家からは「次の選挙では猫の機嫌を損ねないよう気をつけたい」との声も聞かれる。
「ニャーニャー48」への応募は発表からわずか3日で10万件を突破。中には「うちの猫はセンターに落ちた」と涙する飼い主の姿も。一方で「猫がアイドルデビューして生活が一変した」と喜ぶ飼い主も少なくない。東京・高円寺在住の猫「モフ太郎」の飼い主は「以前は私の帰宅にも無反応だったのに、デビュー後はカメラを向けると自ら歌い始めるようになった」と変化を語る。
「ニャーニャー48」を通じて生まれる新たな人間と猫との関係性は、ただのブームに留まらない可能性を秘めている。銭湯めぐりが趣味の筆者も、次回の原稿締め切りまでにスマホが「ニャーニャー48」の動画で埋め尽くされることは避けられそうにない。結局のところ、人間ドラマも猫ドラマも、私たちを魅了してやまないのだ。筆者は先日、シェアハウスのウクレレ隣人に「今度はニャーニャー48の曲、弾いてみません?」と持ちかけるところまで来ている。猫がもたらす新たな文化現象は、今後もさらに拡大していくだろう。