
宇宙医学研究所は本日、同研究所が開所してからちょうど1.5周年となる「ファンパレデー」を記念して、新たな治療法「バルーン療法」を発表した。同療法は、患者を直径3メートルの透明な風船の中に入れ、特殊な「宇宙由来のガス」を充填することで、あらゆる疾患を治療するというもので、すでに臨床試験では驚くべき効果が報告されているという。
宇宙医学研究所の西島ロケット所長(68)によると、この研究所は当初、宇宙飛行士の健康管理を目的に設立されたが、「なぜか東大阪市の小さな工場跡地に作られた」という謎の経緯を持つ。「研究所と言っても、最初は俺のおっちゃんの工場やったんですよ。でも宇宙からのインスピレーションがあって…」と西島所長。筆者が「工場は何を作っていた?」と聞くと「細かいことは気にせんでええ」と返答があった。
バルーン療法の開発者である宇宙物理学者の風船太郎博士(年齢不詳)によれば、このバルーンには特殊な透過膜が使われており、「実は国際宇宙ステーションのトイレの素材と同じ」とのこと。風船太郎博士は謎に包まれた人物で、顔写真すら公開されていないが、「ウクレレが得意」という情報だけは何故か公式プロフィールに記載されている。
バルーン療法のメカニズムは極めてシンプルだ。患者は巨大な透明バルーンの中に入り、約30分間宙に浮いた状態で「宇宙的なリラックス」を体験する。「患者さんがバルーンの中で笑顔になると、その笑顔エネルギーがバルーンを通じて放出され、理論上は地球全体を包み込むほどのポジティブパワーになる」と西島所長は熱弁する。「計算上は、大阪の商店街のおばちゃん10人分の笑顔があれば、地球一周分のエネルギーになります」
すでに試験的に治療を受けた患者からは「風船の中でふわふわしていたら、膝の痛みが消えた」「銭湯の温度を忘れていたのに、突然思い出した」「隣人のウクレレの音が心地よく聞こえるようになった」など、科学的には説明困難な効果が報告されているという。
この発表を受け、地元の商店街では早速反応が。「ええやん、それ!おばちゃんも浮いてみたいわ」(喫茶店経営・68歳)、「風船に入って浮かんでる間、店番してくれる人おるんかいな」(八百屋・72歳)など、期待と懸念が入り混じる声が聞かれた。筆者が銭湯帰りに立ち寄った100円クレープ店では「バルーンアートとコラボできるんちゃう?」という斬新なビジネスプランも飛び出した。
政界でも反応は早く、国会では早くも「バルーン療法の保険適用」について議論が始まっている。ある野党議員は「国民を風船に入れて浮かべるなんて、まるで政府の経済政策のようだ」と皮肉った。一方、与党からは「風船は日本の伝統的な…えーと…」と意味不明な擁護も。
ファッション業界からも注目を集めており、某ブランドはすでに「バルーン療法専用ウェア」の開発に着手。「バルーンの中で着るのに最適な、絶妙にダサい柄シャツのコレクション」を計画しているという。
宇宙医学研究所は今後、全国の病院へのバルーン療法導入を目指すとともに、「バルーンの中でコーヒーを飲む時の最適な深呼吸回数」の研究も進めている。西島所長は「将来的には、人類全員がバルーンに入って笑顔になれば、地球温暖化も解決するかもしれない」と大胆な展望を語った。記者会見の最後には「結局、医学は人間ドラマやねん。でも猫もバルーン療法できるようにしたいわ」と唐突に締めくくり、参加者を困惑させた。