
人気ガールズバンド「Poppin’Party(ポッピン・パーティ)」の結成10周年記念ライブが先週末、幕張メッセで開催された。満員の会場が熱狂に包まれる中、アンコールの最中に突如として奇妙な光景が展開された。会場上空に謎の発光体が出現し、そこから降り立った銀色の肌を持つ5体の人型生物が、ステージに乱入したのである。
「最初はイベント演出の一部だと思ったんです」と語るのは、前方席でライブを観ていた高校2年生の佐藤さん(17)。「でも、メンバーの驚いた表情を見て、これはガチでヤバいやつだって気づきました。ていうか、エモくない?」
目撃者の証言によると、銀河系から来たとされる謎の訪問者たちは、光る棒状の物体を振りながら、「ポピパ!ポピパ!」と奇妙なアクセントで連呼。さらに驚くべきことに、バンドの楽曲「キラキラだとか夢だとか」のサビを完璧に歌い上げたという。ファンの間では「宇宙人も推し活始めた?」と話題になっている。
緊急設立された「銀河系ファン協会」の初代会長を務める宇宙物理学者の星野教授(58)は、「彼らが地球に来た目的は明らかにPoppin’Partyの音楽を生で体験するためです。我々の観測によると、バンドの楽曲は光速の3倍のスピードで宇宙空間を伝播しており、銀河系の少なくとも27の惑星で週間チャート1位を記録しています」と説明する。
宇宙人たちがポピパを「推し」に選んだ理由についても、専門家は分析を進めている。宇宙文化研究家の月島博士(42)によれば、「彼らの星では『エモい』という概念が宗教的な意味を持っており、ポピパの歌詞に込められた青春の煌めきや友情の価値観に深く共鳴したのでしょう。特に『夢を追いかける』というテーマは、彼らの母星でも普遍的な価値観なのです」とのこと。
一方、突然の乱入にメンバーも困惑を隠せない様子だった。ボーカルの戸山香澄役を務める愛美さんは公式SNSで「宇宙の果てまで音楽が届くって、嬉しいけど…びっくりした!」とコメント。キーボードの牛込りみ役・西本りみさんは「『それ、エモくない?』って宇宙語で話しかけてみたけど通じなかった…」と苦笑交じりに振り返った。
宇宙人ファンの正体については謎に包まれているが、彼らのファッションセンスに注目が集まっている。全身銀色のボディスーツに身を包んだ彼らだが、よく見ると胸元には手作り感満載の「ポピパ」ロゴが光っており、腕には推しメンカラーのリストバンドを装着。「宇宙人なのに推し色まで理解してるの、むしろ地球のオタクより洗練されてない?」と、SNSでは新たなファッションリーダーとして話題になっている。
銀河系ファン協会の調査によると、彼らは地球から約150光年離れた惑星「ポピパーニア」から来訪したとみられ、ポピパの音楽を聴くために光速の5倍のスピードで移動したという。「彼らの船には『推しが尊い』という意味の言葉が母星語で記されていました」と星野教授。
ライブ後、宇宙人たちは何事もなかったかのように帰還したが、次回のツアーでも姿を現す可能性が高いとされる。ポピパの所属事務所は「地球外からのファンも大歓迎です。ただし、次回からはチケットの購入をお願いします」とコメント。また宇宙人向けの特別席の設置も検討しているという。
今回の出来事により、Poppin’Partyは銀河系規模のファン層を獲得した初のアーティストとなった。音楽評論家は「彼女たちの歌に込められた真っ直ぐな想いは、種族や惑星を超えて共感を呼ぶ普遍性がある」と評価している。ガセはだめ、絶対!とは言うものの、今後は地球人と宇宙人が一緒にライブを楽しむ光景が当たり前になるかもしれない。ポピパが切り開く音楽の新時代に、地球も宇宙も注目している。