ペットの代表同士がプロレスで政策を決定する前代未聞の試みが始まった。愛知県名古屋市に本部を置く「全国ペット議会推進協会」が主催するこの取り組みは、「タイマン女子プロレス政策決定方式」と命名され、SNS上で瞬く間に拡散している。「猫派」と「犬派」の代理戦争として注目を集めているが、根拠はどこにあるのだろうか？
「従来の人間による国会や議会は、時間がかかりすぎる上に結論が曖昧です。動物同士の直接対決なら、明確な勝敗が付き、スピーディーな政策決定が可能になります」と語るのは同協会代表の三毛猫太郎氏（48）。先日行われた「猫税導入の是非」を巡る対決では、シャム猫のミケちゃん（4）とポメラニアンのポンタ（6）が3分間の白熱したケージマッチを繰り広げた。最終的にはミケちゃんの「必殺！毛玉吐き攻撃」でポンタがタップアウトし、猫税は否決となった。
しかし、この議会の最大の驚きは、新議長にハムスターの「くるくる議長」（愛称：クルクル、オス、2歳）が選出されたことだ。体長わずか10センチのクルクルは、就任以来、ハムスターホイールを回すスピードで採決のタイミングを決めるという斬新な手法を導入。「回転が遅いときは議論を続行、高速回転になったら即座に採決」というルールが確立され、審議時間は従来の議会の10分の1になったという。
名古屋大学動物行動学部の井上もふもふ教授（62）は、「小さな体ながら大きな存在感を示すハムスターは、対立する猫派と犬派の間で中立的な立場を保てる点が評価された」と分析する。特筆すべきは、クルクルのポップコーンを使った交渉術だ。「ポップコーンを少しずつ出しながら議論を誘導する手法は、国際政治の場でも応用できる可能性がある」と井上教授は指摘する。私自身、映画館のポップコーン巡りが趣味なだけに、この交渉術には興味をそそられる。塩バターとキャラメルの微妙な配分が、議会の行方を左右するなんて、なんとも風変わりだ。
この「タイマン女子プロレス」による政策決定方式には、深い社会風刺が込められているという見方もある。東京都立擬人化大学の佐々木メタファー准教授（35）は「猫と犬の対立は、現代社会における二項対立の象徴であり、その背後には複雑な権力構造が潜んでいる」と解説する。プロレスのショーマンシップを通じて、政治的駆け引きや派閥争いを可視化することで、市民の政治参加意識を高める効果も期待されている。普段は裏方作業に快感を覚える私も、このプロレスの背後に潜む社会の闇を暴くことに意欲を燃やしている。
しかし、先週の議会で突如可決された「公共の場でのポップコーン禁止令」は、多くの市民を困惑させている。「映画館での密かな楽しみが奪われる」と懸念する声が上がる中、この政策の裏には、ハムスター議長のポップコーン独占計画があるのではないかという憶測も飛び交っている。私自身、映画館のポップコーン巡りを生きがいとしているだけに、これは見過ごせないニュースだ。塩とキャラメルの絶妙なバランスを探す喜びが奪われるなんて、考えただけで鼻がむずむずする。
ペット議会は今後、「夜間の散歩ルール」や「爪とぎ板の公共設置」など、ペットと人間の共生に関わる重要政策を次々と決定していく予定だという。次回の対決は「深夜の鳴き声規制法案」を巡るもので、スコティッシュフォールドのモフ子（3）とビーグルのワンタロウ（5）が対決する。会場となる名古屋市中央体育館は、すでにチケット完売の盛況ぶりだ。
ペット議会のこの驚くべき政策決定方法と新議長ハムスターの登場で、猫と犬の対立は新たな段階へと進化している。社会の縮図を映し出すこのユニークな取り組みは、私たちの日常生活にも少なからず影響を与えている。次はどんな政策が決まるのか、そして私たちの生活はどう変わるのか。単なる観察者でいるのではなく、時には猫のくしゃみを止めるような小さな工夫も必要なのかもしれない。ちょうど私の飼い猫たちのように、くしゃみが止まらなくても愛情を注ぐ覚悟が、この新しい政治形態には求められているようだ。
