
国際ダンスウイルス研究所(IDVI)は昨日、音楽ストリーミングサービスを通じて世界初となる「ダンスウイルスDance-22」の感染拡大を確認したと緊急発表した。このウイルスの最大の特徴は、感染者が音楽を聴くと無意識に踊り始め、音楽が終わるまで踊り続けなければならないという症状だ。もし踊りを中断すると、最長72時間続く止まらないくしゃみ発作に襲われるという。
「これは完全に新種のウイルスです。音楽という媒体を通じて感染するなんて、ウイルス学の常識を覆す発見です」と語るのは、IDVIの新所長に就任したばかりの元K-POPアイドルのチャ・チャ・リアル氏(42)。「私自身、研究中に感染してしまい、研究所の廊下で8時間連続ダンスバトルを繰り広げました。幸い同僚たちが交代で水分補給をしてくれたので脱水症状は免れましたが、筋肉痛で3日間歩けませんでした」
このウイルスの拡大はSNSの「踊ってみた」チャレンジが発端とされている。特に10代から20代の若者を中心に感染が広がっており、学校や職場では突然ダンスを始める人が続出。千葉県船橋市の高校では、数学の授業中に教室の半数以上の生徒が一斉にダンスを始める事態が発生し、慌てた教師が校内放送で音楽を止めるよう緊急要請する騒ぎとなった。
「マジでエモかった」と語るのは、同校新聞部のあん(17)。「先生が『因数分解の説明中に何事か!』って怒ってたんですけど、イヤホンから漏れた曲を聴いた瞬間、クラスメイト達が机を押しのけてガチダンスバトル始めたんです。校長先生も踊り出して、職員室からブレイクダンスの音が聞こえてきて…もう取材しがいありすぎでした」
感染者たちを支援するため、架空のダンスウイルス栄養学会は特別な「踊るおにぎり」を開発。このおにぎりは手に持ったまま踊れる特殊形状で、踊りながら少しずつ食べられるよう設計されている。さらに、ダンスによるカロリー消費を補うため、通常の3倍のご飯が詰まっているという。コンビニ各社は既に24時間営業の「ダンスフードコーナー」を設置し始めている。
政府も対応に追われている。厚生労働省は「ダンス休暇制度」を緊急導入し、感染者は最大5日間の特別休暇を取得できるようになった。同省の担当者は「踊らにゃ損損」というキャッチフレーズでこの制度を推進している。また、公共交通機関では「ダンス専用車両」の導入が検討されており、電車内での集団ダンスによる混乱を防ぐ対策が進められている。
市民からは「踊りたい気持ち、止められない!」「感染して初めて自分のダンスの才能に気づいた」など前向きな声も多い。特に注目すべきは、感染者の93%が「ダンス中は不思議と幸せを感じる」と報告している点だ。IDVIの研究によれば、このウイルスはセロトニンやドーパミンの分泌を促進する特殊なタンパク質を生成するという。
専門家は「音楽が流れる限り、このウイルスは広がり続けるだろう」と警告している。もし突然ダンスがしたくなったら、それはDance-22の感染かもしれない。なお、研究所によれば、このウイルスに対する唯一の「ワクチン」は、カラオケで「残酷な天使のテーゼ」をフルで歌い切ることだという。ただし、その効果は72時間しか持続せず、歌唱力によっては効果が半減するとのことだ。