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「梅雨の新星!空飛ぶカタツムリが主演のミュージカル、観客に傘を持参させる斬新演出」

雲間を飛ぶ傘付きカタツムリ

梅雨の季節に新たな風物詩が誕生した。先月、東京都内の小劇場で初演された「空飛ぶカタツムリ~Rainy Day Symphony~」が観客から予想外の支持を集め、早くもブロードウェイ進出の噂が流れている。主演は、なんと本物の「空飛ぶカタツムリ」。科学的には存在し得ない生物だが、舞台上では10匹のカタツムリが傘を持ち、歌いながら宙を舞う姿が観客を魅了している。

「初めて見たときは目を疑いました。カタツムリが傘を広げて、『雨の音が僕を呼ぶ~』と歌いながら空中を飛んでいるんですよ。あれは感動です」と、初日から3回観劇している会社員の山田さん(42)は興奮気味に語る。

このミュージカルの最大の特徴は、観客全員に傘の持参を義務付けていること。チケットには「傘なしでの入場はお断りします」と太字で記載されている。開演10分後には、舞台から特殊な装置で水滴が降り注ぎ、観客は傘を差しながら公演を鑑賞するという前代未聞の演出だ。

「これぞ五感で楽しむエンターテイメント。梅雨を嫌う日本人の感覚を変革したい」と語るのは演出家の雨宮梅子氏(45)。「カタツムリは雨を待ち望む生き物。人間も梅雨を喜ぶ心を取り戻せば、もっと豊かな感性を育めるはず」と熱弁する。ちなみに彼女の名前は本名だそうで、「親の願いがようやく形になった」と笑う。

空飛ぶカタツムリは、架空の「未来生物研究所」が開発したとされる。同研究所の代表・蝸牛博士(かぎゅうはかせ、68)は「従来のカタツムリのDNAに傘を開く反射神経と浮力を発生させる特殊な粘液腺を組み込んだ」と説明するが、詳細な研究論文は「特許申請中」という理由で公開されていない。

公演は「国際梅雨文化協会」という謎の団体から後援を受けている。協会の公式HPには「梅雨の素晴らしさを世界に伝える」という使命が掲げられているが、住所は「東京都雨水区傘立町3-5」という存在しない場所だ。取材を申し込むと「現在、世界梅雨サミット開催準備のため、インタビューは承れません」との返答があった。

批評家からの評価も二分している。「梅雨評論家」を名乗る水島潤一郎氏は「日本の梅雨文化を革新的に表現した傑作」と絶賛する一方、一般の演劇評論家からは「座席が濡れる、プログラムが湿気で読めなくなる、傘が隣の観客に当たるなど、問題点が多すぎる」との厳しい声も。

実際、公演後のSNSでは「#傘さしミュージカル」というハッシュタグで感想が続々と投稿されている。「隣の人の傘に3回刺された」「濡れた靴下のままミュージカルを2時間観るのはキツイ」といった不満の声がある一方で、「雨の日の電車内みたいな一体感があった」「カタツムリの合唱が美しすぎて泣いた」と好意的な反応も。

ブロードウェイ進出の噂について尋ねると、雨宮氏は「現在交渉中ですが、アメリカでは『傘を差す文化』が根付いていないので、現地版では観客全員にレインコートを着用してもらう案も検討しています」と明かした。ただ、アメリカでは梅雨という概念自体が理解されにくく「Slug Musical(ナメクジのミュージカル)」と誤訳されるなど、文化的な障壁も存在するようだ。

梅雨の象徴であるカタツムリを主役に据え、観客を実際に「濡らす」という斬新な試みは、賛否両論を巻き起こしながらも確実に新しいエンターテイメントの形を提示している。次回公演は来月からで、すでにチケットは完売。主催者は「傘の貸し出しサービスも検討中」としている。雨の日も晴れの日も、劇場に傘を持参する新習慣が今後定着するかもしれない。あるいは、単なる一過性のゲリラ豪雨的ブームで終わるのか。いずれにせよ、梅雨の風物詩の新定番となるか、今後の展開が気になるところだ。

個人的な感想を付け加えるなら、吉祥寺からの帰り道、バス停で待っていたら本物のカタツムリを見かけた。傘は持っていなかったけれど、あの舞台を思い出すと、ちょっと愛おしく感じてしまった。梅雨を嫌う気持ちが少し和らいだのは、このミュージカルの功績かもしれない。雨の中でスマホを濡らしながらこの原稿を書いているのは、ある意味「傘さしミュージカル」の延長線上なのかもしれない。

※この記事はフィクションであり実在の人物・団体とは関係ありません

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この記事を書いた人

みつきのアバター みつき エッセイスト/社会の裏側探求者

小学六年生の頃から“裏を取る”のが大好きで、中学では生徒会長に立候補し、高校では放送部でラジオドラマ制作。東京大学文学部を経て、大手新聞社社会部で政治スキャンダルや不正を追う日々を送りましたが、上司との衝突で退職。現在はフリーライターとして社会問題を扱いながら、時折エッセイ風の脱線も。吉祥寺の築40年マンションに住み、猫アレルギーながら2匹の保護猫と暮らす毎日。趣味は映画館のポップコーン巡りやバス旅。取材にはパーカーとスニーカーが欠かせません。口癖は「根拠はどこ?」で、コーヒー片手に前日の取材メモを声に出して要約するのが日課。政治と少女漫画の両立が私の生きる道です。

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