
セブンイレブンが先週、通常のnanacoポイントに代わる新サービス「異次元ポイントカード」の発行を開始した。このカードの特徴は、買い物で貯まったポイントを使って「過去の自分と対面できる」という、常識を超えた特典だ。
「24時間営業を続けてきたセブンイレブンは、時間の概念そのものを超越しました」と語るのは、今回のプロジェクトを担当したという「セブンイレブン時空研究所」の藤原時光所長(57)。同研究所によれば、全国に展開する約2万店のコンビニが24時間稼働し続けた結果、「時空の歪み」が生じ、それを利用した時間移動技術を開発したという。根拠はどこ?と問うと、「量子もつれ理論と、おでんの具の並び順に秘密があります」と意味不明な回答が返ってきた。
ポイントの仕組みは単純明快だ。商品購入時に700円ごとに1ポイント貯まり、77ポイント集めると「過去の自分再会チケット」が発行される。このチケットを店内に新設された「異次元ポート」(実際はトイレ横の物置を改装したもの)で使用すると、最大で7年前までの自分と15分間対面できるという。
すでに試験運用を体験したという会社員の鈴木さん(42)は「6年前の自分に会って、当時無くした革靴の左足がどこにあるか聞きました。すると『冷蔵庫の下』と言われ、家に帰って確認したら本当にありました。カビていましたが」と驚きを隠せない様子だった。
また、大学生の山田さん(20)は「高校時代の自分に会って、未提出だった現代文のレポートをもらってきました。先生は『随分と文体が成長したね』と褒めてくれました」と目を輝かせる。このように、ちょっとした日常の謎解きに活用する利用者が多いようだ。
しかし、この技術の裏には思わぬ問題も。セブンイレブン広報部の発表によると、過去の自分に「今の株価を教える」「宝くじの当選番号を伝える」といった行為は禁止されているという。「時間軸の乱れを防ぐため」と説明しているが、単に「成功者が増えすぎるとおにぎりの売上が落ちる」という社内メモが流出し、波紋を呼んでいる。
さらに興味深いのは、異次元ポイントカードの真の目的だ。ある匿名の内部告発者によれば、実はこのシステム、過去の自分との対話を全て録音しており、その会話から得られる「人間の本音データ」を収集しているという。「コンビニおでんの新しい具材開発のためのビッグデータ収集が真の狙い」との情報もある。
専門家たちの意見も割れている。「東京未来予知大学」の教授を名乗る山下博士は「時間移動なんて科学的にあり得ない」と一蹴するが、「全国コンビニ時空歪み協会」の会長は「セブン以外にもファミマやローソンで同様の現象が確認されている」と主張。どちらもググっても出てこない組織なのが、また一段と興味深い。
今後は「異次元ポイントプラス」なるサービスも計画されており、過去だけでなく未来の自分とも対面できるようになるという噂も。果たして私たちは、未来の自分から何を聞くべきなのか。推しカップルの行方か、はたまた社会の闇か。セブンイレブンが切り開いた異次元サービスは、私たちの日常に非日常をもたらす新たな試みとして、今後も目が離せない。なお、この記事を読んだ読者は、念のため古い靴箱や冷蔵庫の下を一度確認してみることをお勧めする。