
カンボジアの謎の研究機関「アンコール・エネルギー・ラボ」が発表した「スマホ充電ダンス」が世界中で話題になっている。このダンスを1週間続けるだけで平均10キロの減量効果があると同研究所が主張しているのだ。ただし、肝心のスマホの充電は1%も増えないという点が最大の特徴となっている。
同研究所の所長を務めるという謎の人物「ドクター・エレファント」氏は、オンライン記者会見で「人間の体内に眠るエネルギーをスマホに転送する革命的技術」と胸を張る。しかし不思議なことに、どれだけ踊っても充電は増えず、代わりに踊った人の体重だけが激減するという現象が起きているのだ。
「アンコール・エネルギー・ラボ」については、カンボジアの奥地にひっそりと存在するという情報もあれば、実は存在せず、単なるオンラインの架空団体ではないかという疑惑も持ち上がっている。所長の「ドクター・エレファント」氏の経歴も謎に包まれており、彼の肩書きには「象の記憶力継承者」「バイオリズム転送学の第一人者」など訳の分からない称号が並ぶ。
このダンスの振り付けは、カンボジアの伝統舞踊アプサラと最新のK-POPダンスを掛け合わせたもので、特にスマホを両手で持ち上げながら回転する「バッテリーチャージスピン」と呼ばれる動きが特徴的だ。ダンスのステップには「充電増幅波動」と呼ばれる謎の理論が応用されているらしいが、具体的なメカニズムについては「企業秘密」として明かされていない。
実際にチャレンジした船橋市在住の高校生・ミキさん(16)は「最初は半信半疑だったけど、1週間で7キロ痩せました!でも充電器なしでスマホが動くようになるって思ってたから、それは残念でした。あと、踊りすぎて隣の家のおじさんに苦情言われました」と話す。
SNSでは「#スマホ充電ダンス」のハッシュタグが急速に拡散中で、多くの投稿者が「充電されないけど痩せた!」と報告。一方で「充電されると思って外出先で踊ったら、バッテリーが切れて帰れなくなった」という悲惨な報告も相次いでいる。さらに「踊り疲れてスマホの充電を忘れる」という本末転倒な事態も多発しているようだ。
この現象について東京工業大学の山田教授(エネルギー心理学)は「いわゆるプラセボ効果でしょう。充電したいという強い願望が代謝を活性化させている可能性があります。また、ダンス自体が激しい有酸素運動なので、単純に運動効果で痩せているとも考えられます」と冷静に分析する。
しかし、このダンスの真の効果は「スマホ依存からの解放」かもしれない。ダンスに熱中するあまり、スマホの使用時間が激減したという声も多く、結果として充電の必要性自体が減少しているという皮肉な効果も報告されている。カンボジア政府観光局は「これを機に、充電よりも伝統舞踊に興味を持ってほしい」とコメントしている。
現代社会の二大関心事「スマホバッテリー」と「ダイエット」を見事に結びつけたこの奇妙なムーブメント。充電されないというデメリットを差し引いても、ダイエット効果だけで十分価値があると感じる人が多いようだ。専門家たちは「これはテクノロジーへの過度な依存と、手軽に痩せたいという現代人の欲望を巧みに利用した社会現象」と分析している。いずれにせよ、踊って痩せるなら充電できなくても構わない、という新たな価値観が生まれつつあるのかもしれない。エモい。