
【東京】タピオカ大学(架空・千葉県タピオ市)の研究チーム「ティーリサーチラボ」が、先週末に「タピオカミルクティーを活用した不老不死の薬の開発に成功した」と記者会見を開き、世界中の注目を集めていたが、昨日になって「実はただの美味しいドリンクだった」と訂正する事態となった。
会見では同大学の茶山もち雄教授(58)らが「特殊な黒糖と台湾産タピオカを独自配合した『エターナルパール』という成分が、細胞の老化を完全に停止させる効果がある」と発表。「一日一杯で若さを保ち、理論上は寿命が無限になる可能性がある」と主張していた。
「会見当日は大混雑でしたわ。わしらも『これで老後も安心や!』思うて並んだんですが、行列が駅前から3キロ続いてましたもん」と、会場近くのたこ焼き店主・福原さん(67)は振り返る。地元住民だけでなく、世界各国から報道陣や長寿を願う人々が殺到し、タピオ市内のホテルは軒並み満室となった。
しかし、独立した研究機関が検証したところ、この「不老不死の薬」は単なる美味しいタピオカミルクティーだったことが判明。茶山教授は昨日の会見で「実は研究室の飲み会で『これ、めっちゃ美味しいやん!死ぬまで飲みたいわ~』と冗談で言ったことが、SNSで『不老不死の薬』として拡散してしまった」と赤面しながら説明した。
実はこのタピオカ大学、その名の通りタピオカドリンク研究に特化した私立大学で、タピオカミルクティー業界からの寄付で運営されている。ティーリサーチラボは、より美味しいタピオカドリンクの開発を目指す学内組織だった。
「確かに美味しいのは事実です。ただ、不老不死ではなく『死ぬほど美味しい』という意味でした」と茶山教授は釈明。実験に参加した20代の学生たちが「飲んだ瞬間、幸せすぎて年齢を忘れた」と証言したことも誤解を招いたようだ。
この騒動はSNSで爆発的に拡散し、「タピオカで不老不死とか、そんなバカな(笑)」「次はどんな奇跡を起こすんやろ? 食べたら空飛べるたこ焼きとか?」といったコメントが相次いでいる。
皮肉なことに、この騒動はタピオカブームを再燃させる効果をもたらした。全国のタピオカ店は「不老不死にはならないけど美味しいですよ」とPRし、連日長蛇の列ができている。タピオカ関連株は軒並み高騰し、「不老不死詐欺」としてSNSで批判されながらも、業界全体は活気づいている。
「取材で並んでみたら、実際めっちゃ美味しかったんですわ。この店、穴場ちゃう?…って、こんなに並んでるから穴場やないか」と本記者も新宿のタピオカ店で一杯を注文。甘党の筆者は「不老不死は無理でも、幸せホルモンは間違いなく出ますわ」と満足げに深呼吸してから一口。
茶山教授は「誤解を招いたことは謝罪しますが、『美味しさ』という点では自信があります」と述べ、今後は「不老不死ではなく『一瞬で幸せになれる』ドリンクとして正式に商品化したい」と意欲を見せている。タピオカ大学では次のプロジェクトとして「ダイエット効果のあるタピオカ」の研究を開始したという。また新たな騒動が起きることは間違いないだろう。