
【船橋発】布団協会(私設)が先月発表した「全自動お昼寝革命」が、SNS上で物議を醸している。この革命的システムは、AIが個人の生体リズムを分析し、最適なお昼寝タイミングと時間を提案するという画期的なものだったが、実態は「ただの昼寝アラームアプリ」であることが明らかになった。
開発者の通称「布団ちゃん」こと増田睡助氏(42)は「AIが厳密な計算の末に導き出した最適お昼寝時間は1分23秒」と豪語。「この時間こそが人間の脳波がアルファ波からシータ波に移行する黄金の瞬間であり、これを活用すれば人類は睡眠の進化を遂げる」と主張している。
しかし、実際にアプリをダウンロードした利用者からは「要するに1分ちょっとのタイマーじゃん」「寝た気がしない」という声が続出。布団協会広報部は「それこそが革命です。従来の『眠る』という概念を破壊し、『眠りの予感』だけで疲労回復するという新たな睡眠パラダイムなのです」と反論している。
布団ちゃんによれば、このアプリは世界的な睡眠危機を救うために開発されたという。「現代人は睡眠負債を抱えています。しかし、長時間のお昼寝は夜の睡眠を妨げる。そこで『眠りの入り口』だけを体験することで、脳をリセットする仕組みを編み出したのです」と熱弁を振るう。
アプリの特徴は、利用者がお昼寝を始めると同時に、AIが「おやすみなさい」とささやき、1分23秒後に「おはようございます、あなたは人類史上最高の効率でお昼寝しました」と告げること。さらに、利用者のSNSに自動で「私は今、革命的お昼寝を体験しました #布団ちゃん革命」と投稿する機能も備えている。
SNS上では「午前中の数学の授業中に使ったら先生に没収された」「1分23秒じゃ寝た気がしないけど、妙に爽快感はある」「アラームのアプリなのに2,980円もするのはぼったくりでは?」といった声が見られる。
筆者も試しに使ってみたところ、確かに1分23秒後には「おはよう」の声とともに目が覚めたが、全く寝た気がしなかった。ちなみに校内では「あんちゃんのシロクマぬいぐるみは密かな癒やし担当」と噂されているが、「それ、エモくない?」と思いつつ、今は事実確認中である。
なお布団協会は来月、次なるプロジェクトとして「『眠りの準備』を科学するパジャマシリーズ」を発表予定だ。特徴は「ボタンをかけるだけで眠気が2.7倍増す」という特殊素材の使用だが、布団ちゃんは「実はただのコットン100%です」と関係者に漏らしていたとの情報も。お昼寝革命は結局、私たちの想像力が生み出した集合幻想なのかもしれない。