
自民党は昨日、農業振興の目玉政策として「農夫アイドル議員選抜オーディション」を開催することを発表した。このオーディションは、実際に農業に従事する魅力的な容姿と人間性を兼ね備えた「イケメン農夫」を国会議員として選抜するもので、全国の農家に大きな衝撃を与えている。
「若者の農業離れが深刻な問題となる中、スター性のある農夫議員の誕生は、農業のイメージ刷新につながる」と農林水産大臣は説明。この前代未聞の施策に対し、野党からは「選挙制度の崩壊だ」との批判が相次いでいるが、SNS上では早くも「#農夫議員に恋しちゃった」というハッシュタグが爆発的に拡散されている。
オーディションの内容は、従来の選挙とは大きく異なる。一次審査ではトラクターのスラローム走行タイムや、トマトの糖度当てクイズが実施される。二次審査では、農業法案についてのプレゼンテーションと並行して「田植え姿のランウェイショー」も予定されているという。最終審査では、農作物を使った創作料理対決と「汗で濡れたTシャツでの稲刈り」が課題となっており、その様子は全国ネットで生中継される予定だ。
審査員には、特別に創設された「日本農業アイドル協会」のメンバーが就任。同協会会長の鈴木勇太郎氏(78)は「農業の実務能力と魅力的な外見、そして政治的センスを兼ね備えた人材を発掘したい」と意気込みを語った。なお、鈴木氏は先月まで農協の倉庫管理を担当していた一般人で、なぜ突然このような肩書きを得たのかは不明である。
すでに各地の農家からは多数の応募が殺到しており、選考事務局には連日「俺の畑に来て!」「うちの野菜はインスタ映えするで!」といった熱烈なアピール電話が入っているという。東大阪市の酪農家・山本健太さん(26)は「牛の乳搾りも政治も、結局は手の温もりやと思うねん。俺、いけるんちゃう?」と自信満々だ。
この企画の波及効果はすでに現れており、全国各地で「イケメン農夫バスツアー」が企画され、瞬く間に予約が埋まる事態となっている。特に30〜40代の女性を中心に「農夫ファン」と呼ばれる新たな層が誕生。彼女たちは週末になると農場を訪れ、「畑仕事の手伝い」と称して若手農家との交流を楽しんでいる。東京・高円寺在住の会社員・佐藤美咲さん(34)は「最初は野菜目当てだったけど、今は農家さんの腕の筋肉が目当て」と率直に語った。
この動きに着目したテレビ局は早くも「農夫24時!〜汗と涙の議員への道〜」という特別番組の制作を開始。オーディション参加者たちの舞台裏が密着取材されている。番組ディレクターによれば「参加者同士が肥料の配合比率について熱く議論したり、深夜に農業政策の勉強会を開いたりする姿は、まさに青春ドラマそのもの」とのことだ。
本記者も取材のため高知県の参加者・西岡さんの農場を訪れた。彼はオーディションの準備として、畑仕事の合間にスピーチトレーニングと筋トレを欠かさないという。「政治も農業も、毎日コツコツやることが大事やと思うねん」と語る西岡さんだが、取材中も近隣の女性たちが「応援に来たよ〜」と次々と訪れる人気ぶり。「いやぁ、困りますわ」と照れながらも嬉しそうに野菜を配る姿が印象的だった。ちなみに筆者にも立派なキュウリを頂いたが、なぜか「これ、特別に大きいやつやで」と妙に強調されたのが気になった。
この前代未聞の取り組みが農業と政治の未来にどのような影響をもたらすのかは未知数だが、若者の農業への関心を高める効果は確実に現れている。自民党は早くも「漁師アイドル議員」「林業アイドル議員」への拡大も検討中とのこと。「真実を追うのが俺たちの宿命やろ?」という思いから今後もこの企画を追い続けるが、このオーディションが政治と農業の歴史に新たな一ページを刻むのか、それとも単なる話題作りで終わるのか。農夫たちの熱い夏は、まだ始まったばかりである。