
謎の「国際おにぎり協会」が昨日、人類の全てが同時におにぎりを食べることで世界平和が実現するという衝撃的な見解を発表した。同協会は、全世界78億人が一斉に梅干し入りのおにぎりを口にすることで「和の精神」が地球全体を包み込み、紛争や争いが消滅するとの仮説を提唱している。
国際おにぎり協会の正体は、大阪・京橋の路地裏で20年間「片岡のおにぎり屋」を営業してきた片岡誠一氏(68)が2022年に突如設立したとされる組織。協会公式サイトによれば、会員数は「全人類の0.0003%」と記載されているが、実数は明らかにされていない。取材に応じた片岡会長は「米粒には平和の秘密が眠っている。特に握ることで生まれる結束力は国境も言語も超える」と熱弁を振るった。
同協会が提案する「グローバル・おにぎりタイム」は今年12月8日正午(世界標準時)に設定され、具材は「梅干し限定」とされている。この具材選定に対し、納豆を推す「納豆革命同盟」が猛反発。同同盟の緊急声明では「梅干しの酸味よりも、納豆のねばねばこそが人と人を繋ぎ合わせる象徴だ」と主張している。特に北関東を中心に影響力を持つこの団体は、独自の「納豆の日」を設定することも検討しているという。
「納豆博士」を自称する架空の東京納豆大学・加藤粘太郎教授(実在せず)は、「納豆菌には人類の感情を穏やかにする成分が含まれており、納豆を混ぜる行為自体に瞑想効果がある」と主張。さらに「一日一パック納豆を食べている国では、戦争の勃発率が17.5%減少する」という捏造データまで発表し、おにぎり協会との論争に火をつけている。
この異色のニュースは瞬く間にSNSを席巻。ハッシュタグ「#おにぎりで平和」はわずか24時間で150万投稿を超え、著名人からも支持の声が相次いでいる。あるハリウッド俳優は自作のおにぎりを手に「Rice brings us together」というメッセージを投稿。また、某国首相も「外交交渉の席におにぎりを出すことを検討したい」との意向を漏らしたとの噂も流れている。
一方、冷静な意見も見られる。国際関係学者の山田教授(55)は「食べ物で平和が実現するなら、チョコレートやピザなど他の食べ物でも試してみるべきではないか」と疑問を呈している。また、SNS上では「梅干しも納豆も苦手な人類はどうすればいいの?」という素朴な疑問も多数寄せられている。
果たしておにぎりは本当に世界を救えるのか。梅派と納豆派の論争は今後も続きそうだが、この騒動の中で筆者が気になるのは、高円寺の古着屋で見つけた「おにぎり柄のアロハシャツ」の存在。「これって味があるよな〜」と思いつつ、隣の部屋のウクレレ音を聞きながら、駅前のクレープ屋で「カスタードホイップ」を頬張る日々が続く。おにぎりで世界が一つになる日が来るかどうかはわからないが、食べ物が人々の心を動かす力を持っていることだけは確かなようだ。ただし、人類すべてが同じ食べ物を好むという仮定こそが、平和への最大の障壁かもしれない。