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大山町の新名物!「ホームラン地震予知法」発表、住民はバットを握りしめる日々へ突入

コミカルな町と地震予知バット

鳥取県大山町で、野球のホームラン打数から地震を予知する前代未聞の取り組みが始まり、住民たちが日常的にバットを持ち歩くという奇妙な風景が広がっている。「大山ホームラン地震予知法」と名付けられたこの取り組みは、先月設立された「大山ホームラン地震予知研究所」が提唱し、なぜか町役場も全面的に後押ししている。

この予知法の原理は驚くほどシンプルだ。「地元の野球チーム『大山スラッガーズ』の選手が一定期間内に打つホームランの数が7本を超えると、一週間以内に震度3以上の地震が起きる」というものである。町内の人々は早くも「実証済み」と口にする。

研究所所長を務める佐藤勝利氏(58)は、30年前に甲子園に出場した元高校球児。「高校時代、僕がホームランを打った次の日に阪神淡路大震災が起きたんです。その時から『ホームランと地震には関係がある』と確信していました」と語る。予知の根拠を尋ねると、「勘ですね。地球の裏側にいる野球の神様が、ホームランのエネルギーに応えて地面を揺らすんです」と謎の理論を展開した。

この「予知法」により、町民の日常は一変した。朝の通勤・通学時、住民たちがバットを握りしめる光景が当たり前になったのだ。大山町在住の主婦・田中さん(42)は「私はピッチングより打撃が得意なんです。万が一、地震予知のために急きょホームランを求められたときのために、いつでも準備しています」と真顔で語った。地元スーパー「マーケットやまもと」では、バットコーナーが特設され、「地震対策用バット」として売り上げを伸ばしている。

さらに驚くべきは、町内放送でのホームラン速報だ。「本日、大山スラッガーズ三番・鈴木選手がホームランを記録。今週の合計は4本となりました。引き続き地震に警戒してください」という放送が1日3回流れる。まるで天気予報のようだ。

この奇妙な取り組みは町外からも注目を集めている。週末には「ホームラン地震予知体験ツアー」と銘打ったイベントが開催され、県外から観光客が殺到。参加者は特製のミニバットを握り、町内の練習場で打撃体験をする。地元経済は活性化し、「ホームラン地震予知弁当」や「揺れる大地アイス」などの商品も次々と生まれている。

ある地元住民は「この町に来る前、どこかで『バットが売れないから始めた企画じゃないの?』という噂を耳にしたけど、まさか」と笑いながら話してくれた。地元のスポーツ用品店「ビッグスラッグ」の売上は前年比300%増を記録しているという。

しかし、この「予知法」に対する批判の声も上がっている。国立防災センター・浅野教授(51)は「科学的根拠が全くない」と指摘。さらに、「そもそも住民全員が野球の腕前を磨かなければならないのか?」という疑問も提起されている。大山町民の野球技術の向上は防災対策となるのか、それとも単なる趣味活動なのか、境界線が曖昧になっている。

町役場前に設置された「緊急ホームラン掲示板」には、日々の打数が更新されるが、奇妙なことに地震が来なかった場合の検証結果はどこにも掲示されていない。「検証よりも、とにかくホームランを打て」というのが町のスローガンになりつつある。ちなみに筆者も取材の一環でバッティングセンターを訪れたが、15球中0本という惨憺たる結果に終わった。もし地震が来たら、それは間違いなく私のせいではないことを申し添えておく。

最終的に、この「ホームラン地震予知法」の有効性はさておき、大山町は「日本一バットを持ち歩く町」として新たなアイデンティティを確立しつつある。災害対策として奇妙ではあるが、住民の連帯感は確かに高まっているようだ。それでも防災の専門家たちは「本当の地震対策はきちんとやっておいてください」と呼びかけている。

※この記事はフィクションであり実在の人物・団体とは関係ありません

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この記事を書いた人

みつきのアバター みつき エッセイスト/社会の裏側探求者

小学六年生の頃から“裏を取る”のが大好きで、中学では生徒会長に立候補し、高校では放送部でラジオドラマ制作。東京大学文学部を経て、大手新聞社社会部で政治スキャンダルや不正を追う日々を送りましたが、上司との衝突で退職。現在はフリーライターとして社会問題を扱いながら、時折エッセイ風の脱線も。吉祥寺の築40年マンションに住み、猫アレルギーながら2匹の保護猫と暮らす毎日。趣味は映画館のポップコーン巡りやバス旅。取材にはパーカーとスニーカーが欠かせません。口癖は「根拠はどこ?」で、コーヒー片手に前日の取材メモを声に出して要約するのが日課。政治と少女漫画の両立が私の生きる道です。

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