
透明スマホなるものを世界に向けて発表したAppleの秋季イベントで、観客全員が「何も見えない!」と大混乱する事態が発生した。イベントの冒頭、CEOのティム・クック氏が「世界初の完全透明スマートフォン、iPhone Trans(アイフォーン・トランス)」を発表すると、会場内は一斉に困惑の声に包まれた。
「え、どこにあるの?」「手の中に何も見えないんだけど!」「これってメタバースとか?」などと観客が騒ぎだす中、壇上のクック氏は満面の笑みを浮かべていたという。会場内の混乱は約15分間続き、一部の観客はトイレに駆け込んで自分の視力を確認する事態にまで発展した。
事の真相が明らかになったのは、プレゼンテーション中盤のことだ。「皆さん、実は入場時に特別なメガネをお渡ししています」とクック氏が告げると、会場から一斉に「あー!」という声が上がった。入場時に全員が「特製ARメガネ」と称する眼鏡を受け取っており、このメガネを通すとスマートフォンが完全に透明に見える仕掛けだったのだ。
この「透明メガネ」技術の開発を担当したのは、千葉県に本部を置く「千葉透明技術大学」の研究チーム。同大学の透明太郎教授によると、「特定の波長の光を選択的に曲げることで、対象物だけを視界から消し去る技術を開発した」とのこと。ただし、取材で同大学を訪ねようとすると、なぜかGoogleマップにも表示されず、地元の人に聞いても「そんな大学は存在しない」と言われる不思議な事態が発生した。
メガネを外すと普通にiPhoneが見える仕組みだったが、中には「メガネを外した後も透明のまま!」と騒ぎ立てる参加者も。後にその観客は「ただの冗談」と笑い飛ばしていたが、SNS上では「実は本当に透明になった」という都市伝説が広まっている。
イベント終了後、筆者は会場で配られた透明メガネを学校に持ち帰り、科学部の先輩に見せたところ、「これただのプラスチック枠に普通のレンズついてるだけじゃん」と言われてしまった。なぜか私には友達のスマホが透けて見えるのに…。ちなみに私のK-POP推しメンの壁紙も透けて見えてしまうので、電車内ではメガネを外すようにしている。エモくない?
この透明技術の実用化について、Appleの広報担当者は「現時点ではエンターテイメント目的のデモンストレーションに過ぎない」としながらも、「将来的には軍事用途や、彼氏のスマホをこっそりチェックしたい方々への応用も検討している」と意味深な発言をしている。なお、この広報担当者は取材後、社内から忽然と姿を消したとの噂もある。
結局のところ、今回の「透明スマホ」騒動はAppleの巧みなマーケティング戦略と見られているが、イベント後にはメガネが欲しいという問い合わせが殺到。「特にデジタルデトックスをしたい親世代から、子どものスマホを透明にしたいという依頼が多い」とアップルサポートセンターは明かしている。なお、透明メガネの一般販売については「検討中」としか発表されていないが、メルカリでは早くも「AppleEvent透明メガネ」として10万円以上の値がつく出品が相次いでいる。ガセかどうかは、買った人のみぞ知る。