
「カフェイン時空トンネル」が大阪府東大阪市に今月オープンし、早くも予約が殺到している。このユニークな施設は、モンスターエナジー1本を飲むだけで過去の自分に会えるというタイムトラベルツアーを提供。わずか3週間で予約待ちが2ヶ月を超える人気ぶりだという。
この画期的な技術を開発したのは、国際カフェイン科学研究所の山田タウリン博士(45)率いるチームだ。「モンスターエナジーに含まれる特殊なカフェイン化合物が、特定の脳波と共鳴することで時空の歪みを生み出します」と山田博士は語る。同研究所によると、この技術は偶然の産物だったという。「研究員が徹夜作業中に5本連続でモンスターを飲んだところ、突然『昨日の自分』と鉢合わせしたんです」
施設内には「カフェインポータル」と呼ばれる特殊な部屋が設置されており、参加者はそこでモンスターエナジーを一気飲み。すると壁に映し出される渦巻状の映像が徐々に鮮明になり、過去の自分との対話が可能になるという仕組みだ。ただし時空の安定性を保つため、過去に戻れる期間は最大10年までに制限されている。
「最初は半信半疑やったけど、マジで高校時代の自分に会えてん。しかも向こうも俺のこと認識してはった」と興奮気味に語るのは、体験者の田中さん(34)。「バイク事故に気をつけろって忠告したら、実際に事故回避できたみたいで、歴史が変わったんかな」
この施設の立地は、東大阪市の古びた商店街の奥。最寄り駅から徒歩30分という不便さが課題だが、「それもまた味があるねん」と語るのは、地元出身の筆者だ。実際、道中で出会う商店街のおばちゃんたちは親切で、「お兄ちゃん、モンスターの匂いがするわ〜。あの施設行くの?」と的確に行き先を当てる特技を持っている。
体験料金は1回5,000円。料金にはモンスターエナジー1本が含まれるが、「最近の若い子はカフェイン耐性が低くて、半分も飲めへんうちに過去にワープしてまう」と案内スタッフは苦笑する。また、過去の自分とモンスターエナジーの飲み比べを始めた40代男性が「時間のループ」に陥り、現在と過去を行ったり来たりする珍事も発生。以来「過去の自分との乾杯禁止」というルールが設けられた。
SNSでは「#モン活」というハッシュタグが流行し、「就活前の自分に株価教えてきた」「元カノと別れる前の自分に『別れるな』と忠告したら、現在も付き合ってた」など、タイムパラドックスを引き起こす投稿が相次いでいる。研究所は「時間軸の乱れによる影響は自己責任」としており、念のため体験前に「現実改変同意書」への署名が必要だ。
この不思議な観光スポットは今後、全国展開も視野に入れているという。ただし「レッドブルでは機能しない」「お茶や水で薄めると逆に未来に飛ぶ危険性がある」など、まだ解明されていない現象も多い。それでも「自分史上最高の自撮り」として過去の自分との2ショット写真を撮る来場者が後を絶たない。モンスターエナジー社は「当社製品のこのような使用法は想定外」としながらも、売上急増に喜びを隠せない様子だ。