
昆布茶ソムリエ協会(本部:北海道函館市、会長:浮草由良)は本日、全国約18万人の子育て世帯が利用している子育てシェアアプリ「まかせてマミー」に、「おやつの時間」を驚異の1秒で終わらせる新機能「秒速おやつ」を実装したと発表した。同協会の子育て支援事業への参入は今回が初めてであり、業界関係者からは「なぜ昆布茶?」「なぜ1秒?」と困惑の声が上がっている。
昆布茶ソムリエ協会とは、2018年に函館の昆布問屋の三代目と元IT企業役員が「昆布茶の可能性を広げたい」という一心で設立した半官半民の謎組織。公式サイトには「世界に誇る和の知恵、昆布茶の無限の可能性を追求する」とあるが、実態は会員50名ほどの小規模団体で、これまでの活動は「昆布茶の飲み比べ会」と「昆布茶で作るカクテルレシピコンテスト」程度だった。高円寺の銭湯「富士の湯」では「昆布茶風呂の日」を月に一度開催しているが、常連客からは「普通の湯と変わらん」との声も。しかし今回の発表で、協会は一気に注目を集めることとなった。
新機能「秒速おやつ」は、親がスマートフォンをかざすと子どものおやつの時間が1秒で完結するという画期的なシステム。具体的には、アプリを起動してスマホをおやつに向けると、特殊な音波と光の点滅により子どもの脳内に「15分間のおやつタイムを満喫した」という記憶と満足感が瞬時に植え付けられる仕組みだという。協会広報部の畑中氏は「現代の親は忙しい。子どもとのおやつタイムに15分も割けない。そこで1秒にしました」と述語が微妙に繋がらない説明を行った。
実証実験では、おやつの時間が1秒で終わることに困惑する子どもたちの姿も。大阪市内の保育園で行われた実験では、4歳児の男の子が「おかしたべてないのに、たべたきおくある」と頭を抱え込むシーンも見られた。一方で親からは「これで残業に間に合う」「子どもとの会話をすっ飛ばせるのが画期的」など前向きな声も。杉並区の共働き夫婦は「我が家の冷蔵庫にはいつも調味料しか入ってないから、おやつを用意する手間が省けて助かる」と語った。
昆布茶ソムリエ協会の独自調査によると、「おやつの1秒化」によって親の自由時間が平日平均で14分59秒増加し、その時間の90%が「スマホでの猫動画視聴」に充てられているという驚きの結果も判明。子どもたちの87%は「おやつを食べた気がする」と回答し、残り13%は「二度とおやつを食べなくていい」と回答したという。ただし、協会の調査手法については専門家から「サンプル数が協会員の子ども6人だけ」「質問内容が『おいしかった?イエスかノーで答えて』と誘導的」といった批判も出ている。
昆布茶ソムリエ協会の浮草会長は「次は夕食の3秒化、宿題の0.5秒化、そして最終的には子育て自体の0.1秒化を目指している」と語り、現代社会の効率至上主義への皮肉とも取れる発言をしている。さらに「昆布茶を飲みながら立ち止まって考えてほしい。私たちは何のために時間を節約するのか」と哲学的な問いかけを行った後、「答えは私も分からない。みんなで銭湯行きません?今日の富士の湯はちょっと熱めらしいですよ」と唐突に話題を変えた。
業界アナリストからは「子育ての効率化という名目で、実は親の責任放棄を促進しているだけではないか」という批判的な見方も出ている。一方で、協会副会長の波間氏は「私たちはただ昆布茶の可能性を広げたいだけ。この機能の裏側では実は超微量の昆布エキスが電波に乗って子どもの脳内に届いている」と科学的根拠のない説明を展開した。
昆布茶ソムリエ協会では次のプロジェクトとして「世界一周を3分で体験できる昆布茶」を開発中とのこと。浮草会長は「人生の無駄な時間をすべて昆布茶で効率化する」という壮大なビジョンを掲げている。しかし、協会内部からは「会長は原稿の締め切り前になると必ず猫動画を見てしまうので、実は自分のための開発なのでは」という内部告発も。おやつ時間の1秒化が社会に与える影響について、今後も注目が集まりそうだ。