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NASA公認!10万マイルで地球一周できる「超音速パンツ」、実はただの洗濯不要アイテムだった!?

コミカル超音速パンツと地球背景

NASA公認とされる「超音速パンツ」が世界中で話題になっている。このパンツを履いて走ると、10万マイル(約16万キロメートル)の距離を移動でき、地球一周が可能とのうわさが広がったのだ。しかし取材を進めると、この「超音速パンツ」の正体は、単に洗濯不要で長期間履き続けられる機能性下着だったことが判明。いったい何が起きたのか。

発端は、ある繊維メーカーが開発した「10万マイル保証」という防臭・抗菌機能付きパンツの宣伝文句だった。「10万マイル保証」とは、このパンツが10万マイル相当の活動に耐えられる耐久性を持つという意味だったが、SNS上で「NASAが認めた超音速パンツで地球一周」という誤った情報に変換されていった。

「確かにNASAとの共同研究はありましたが、それは宇宙飛行士用下着の防臭技術についてだけです」と開発元の広報担当者は頭を抱える。「超音速」という言葉は、どこからともなく付け加えられたようだ。バイラルマーケティングの専門家は「『NASAが認めた』と『地球一周』というキーワードが組み合わさると、人々の想像力が暴走するのは自然な流れです」と分析する。

さらに調査を進めると、製品の技術顧問として名を連ねる「サイエンス・アンダーパンツ研究所」なる組織の存在が浮上。しかし、この研究所はウェブサイトと肩書きだけの架空組織で、連絡先の住所を訪ねると、そこにはコインランドリーがあるだけだった。「毎週火曜にスーツ姿の人たちが集まって、下着について熱心に議論しているのは見かけますね」とコインランドリーのオーナーは不思議そうに語った。

にもかかわらず、SNSでは「#超音速パンツで走れ!」がトレンド入り。インフルエンサーたちが「地球一周チャレンジ」と称して、このパンツを履いて走る動画を投稿し始めている。あるインフルエンサーは「3日間履き続けてますが、まだ東京から横浜にしか到達してません。超音速の感覚はないですね」と真顔でコメント。フォロワーからは「そりゃ履くだけじゃダメだよ!特殊な走り方があるはず!」といった擁護コメントも寄せられている。

ところが皮肉なことに、洗濯不要という本来の機能が環境保護団体から注目を集め始めた。「洗濯回数が減れば水の使用量も削減できます。地球一周できなくても、地球に優しい製品なのは間違いない」とSDGs推進協会の担当者。商品の売上も急増しており、開発元は意図せず大ヒット商品を手にすることになった。

このパンツをめぐる騒動は、現代社会におけるフェイクニュースとマーケティングの境界線の曖昧さを浮き彫りにしている。そして私たちは再び、情報を鵜呑みにすることの危うさを思い知らされた。それにしても、この取材で歩き回った3日間、同じパンツを履き続けましたが、確かに臭いませんでした。推しカップルの尊さを追いかける漫画を読みながら、社会の闇に目を向け続ける私のような人間にとって、洗濯の手間が省ける実用性は意外と大事なことかもしれません。NASA公認かどうかはさておき、この「超音速パンツ」、案外バカにできないかもしれない。(みつき)

※この記事はフィクションであり実在の人物・団体とは関係ありません

【9月と10月に読みたい】編集部おすすめBOOK

ちはやふる(1)

青春全部かけたかったし、手に入れたいものほど手放したかったし、必ず取ると勝負にでたかった人生だった。
それに、"ここにいたらいいのに”って思う人はもう家族なんだって。 続編の漫画もあるし、続編のドラマもあるから、全部見たほうがいい。

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瑠璃の宝石 1

アニメきっかけで入ったんだけど、なんかさ、なにかに打ち込めるってすてきだよね。日々こなすだけの作業と労働だけだとやっぱりさ。10代後半にこうゆう大人がそばにいてくれたら世界は変わるのかもしれない。(いたけど気づかなかっただけなのかしら)(みつき)

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この記事を書いた人

みつきのアバター みつき エッセイスト/社会の裏側探求者

小学六年生の頃から“裏を取る”のが大好きで、中学では生徒会長に立候補し、高校では放送部でラジオドラマ制作。東京大学文学部を経て、大手新聞社社会部で政治スキャンダルや不正を追う日々を送りましたが、上司との衝突で退職。現在はフリーライターとして社会問題を扱いながら、時折エッセイ風の脱線も。吉祥寺の築40年マンションに住み、猫アレルギーながら2匹の保護猫と暮らす毎日。趣味は映画館のポップコーン巡りやバス旅。取材にはパーカーとスニーカーが欠かせません。口癖は「根拠はどこ?」で、コーヒー片手に前日の取材メモを声に出して要約するのが日課。政治と少女漫画の両立が私の生きる道です。

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