
千葉県船橋市のコンビニチェーン「スリーンズ」に、先月から異様な光景が広がっている。レジに立つのは、頭がやや大きく、瞳が通常の2倍ほどある店員たち。その正体は、なんと宇宙人だという。「アルファ・ケンタウリ星系から来たんです。私たちの星では『ケンタ』と呼ばれています」と、店長のアルファX(推定年齢235歳)は話す。
驚くべきことに、彼らの給料は地球の通貨ではなく、日本や韓国のアイドルグッズだという。「我々の星では地球のK-POPが大流行中で、特にグループ『シャイニング・スターズ』のチェウォンさんのトレカが欲しくて」と3本指で細かく商品を袋詰めしながらアルファXは語った。
宇宙人たちが働き始めた経緯については、船橋市内の高校に通う筆者の同級生、永田さん(17)が偶然目撃していた。「夜中のコンビニでアルバイト中に、店の裏でUFOが光ってたんですよ。びっくりして逃げようとしたら、中から出てきた宇宙人が『シャイニング・スターズの最新アルバム、どこで買えますか?』って片言の日本語で聞いてきて…」
宇宙では「GalacticGram」という宇宙規模のSNSが存在し、そこで地球のK-POP動画が爆発的に拡散しているという。「我が星の若者たちは皆、チェウォンさんの『キラキラジャンプ』というダンスを真似しています。私も得意ですよ」とレジ横でキレのあるダンスを披露するアルファXに、客たちは戸惑いながらも拍手を送っていた。
宇宙人店員たちの存在は逆に集客効果を生んでいるようだ。スリーンズ船橋東店の売上は前年比300%増、「宇宙人にお釣りをもらえる唯一のコンビニ」として観光スポット化している。店のTwitterアカウントでは宇宙人店員たちの「推し活日記」が連載され、フォロワーは10万人を突破した。
宇宙人店員の評判は上々で、「レジ打ちのスピードが地球人の3倍速い」「テレパシーで欲しい商品を察知してくれる」など、好意的な声が多い。一方で「タピオカドリンクを頼んだら『我が星ではこれは建築材料です』と言われた」という声もあった。
コンビニ本部は当初、宇宙人雇用についてコメントを避けていたが、先週の記者会見で「多様性を重んじる企業として、惑星間の文化交流を促進したい」と前向きな姿勢を示した。給料をアイドルグッズで支払う件については「宇宙規模でのファンエコノミー構築の一環」と説明している。
地球のアイドル事務所側も事態を把握しているようだ。シャイニング・スターズの所属事務所は近く「宇宙ツアー」を計画中と報じられている。チェウォン本人は「地球だけでなく宇宙にもファンがいると思うとエモい。いつか宇宙でコンサートしたい」とコメントした。
コンビニで働く宇宙人たちの姿を見ていると、文化の壁を超えたファン心理の普遍性を感じざるを得ない。「推し」のために働く彼らの姿は、地球の「推し活」ファンと何ら変わらないのかもしれない。宇宙人店員のアルファXは「来週チェウォンさんの新曲発売日なので、シフト増やしてほしいです」と真剣な表情で店長に頼み込んでいた。地球と宇宙を結ぶ新たな文化交流の形が、この千葉のコンビニから始まっているのかもしれない。ガセはだめ、絶対!なんて言いながらも、このニュースが本当なら、私も放課後にシャイニング・スターズのCDを買いに行ってみようかな。