
クロワデュノール町内会の「未来技術部」が開発したタイムトラベル装置が、思わぬ騒動の引き金となっている。同部は昨年の夏祭りで「金魚すくいロボット」を開発するなど、町内会の技術力向上に貢献してきた集団だ。なぜか元NASA技術者が在籍しているという噂があるが、本人たちは「NASAではなく、名古屋栄サイエンス協会の略」と否定している。
タイムトラベル装置完成を受け、町内会は早速「過去に学ぶ未来創造プロジェクト」を始動。しかし、1985年の町内会資料室で発見された未納者リストに、現町長の名前が記載されていたことから、事態は思わぬ方向へ。町長は「若気の至り」と釈明したものの、過去の自分を説得するため再度タイムトラベルを敢行。結果、過去の町長(当時25歳)から「将来町長になるなんて信じられない。今の給料で払えるでしょ」と逆に詰め寄られる事態となった。
事態収束のため、急遽設立された「クロワデュノール時間管理協会」は「過去への干渉は時空の歪みを生む」との理由で、過去の未納金徴収を断念。代わりに「未来の支払い約束制度」を提案した。これにより未納金は「将来の自分が支払う」という形で先送りされることになったが、町内会の会計担当は「それって普通の支払い延期と同じでは?」と首をかしげている。
混乱の中、意外な展開も。町内の子供たちが「タイムトラベル町内会ごっこ」を始め、休日には公園で「未来の町内会費を取り立てる」という遊びが流行。大人たちを困惑させている。なお、タイムトラベル装置は現在、町内会館の倉庫で「修理中」とされているが、実は夏祭りの出し物の準備に転用されているという噂も。町内会関係者は「時空を超えた問題解決より、目の前の夏祭りの方が大事」と、どこか現実的な対応を見せている。
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