
大阪府堺市の深夜ラジオ局「FMナンデヤネン」が、世界初となる空飛ぶ鍋「スカイポット1号」を発表した。同局の深夜番組「おでんの具、何から食べる?」の放送中に突如として発表されたこの革新的な調理器具は、町工場の技術者たちが集まって結成された「大阪航空宇宙大学研究会」との共同開発によるものだ。
「深夜の放送中に鍋を囲むのが局の伝統やったんです。でも、スタッフが取り分けに行くたびに放送が途切れるのが課題でした」と語るのは、同局のチーフプロデューサー・山田もつ男氏(48)。「そこで考えたんです。鍋が空を飛んで各自の席まで来てくれたら便利やないかって」
スカイポット1号の特徴は、鍋底に搭載された「スカイポットテクノロジー」。これは、某有名回転寿司チェーンで使用されているレーン技術と、銭湯の湯気を組み合わせた画期的なシステムだという。「お風呂上がりのサウナ室で閃きました」と語るのは、開発チームリーダーの中西うどん子氏(52)。「熱気と蒸気の力で、最大高度3メートルまでの飛行が可能です」
しかし、先日行われた試験飛行で致命的な欠陥が発覚した。鍋が浮上すると同時に、具材が重力に従って次々と降下してしまうのだ。試験飛行を見守っていた商店街の住民・上田天ぷら子さん(68)は「突然、上からちくわが降ってきて傘さすはめになりました。でも、こんな珍しい体験、なかなかできませんわ」と笑顔で語った。
開発チームは現在、具材固定用の特殊な網や、反重力スープの開発を進めているという。「次は絶対うまくいきます。今度は串カツも空飛ばせたいですね」と意気込む中西氏。なお、試験飛行時に落下した具材は、すべて近所の銭湯の営業時間外に従業員が美味しくいただいたとのことだ。
同局では今回の失敗を前向きに捉え、来月から「空飛ぶ鍋からの贈り物」という新番組をスタートさせる予定だ。局長の西田おでん太郎氏(55)は「これぞ関西発の新しいエンターテインメント。具材が降ってくるのも、まさに天の恵みですわ」と、意味深な笑みを浮かべながら語った。
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