
地球初の宇宙生物政党「宇宙生物党」が、衝撃的な選挙公約「重力ゼロ税制」を発表し、地球人の投票率が急上昇している。同党の代表を務めるアルファ・ケンタウリ星出身のズォーク議長は、「地球の重力に縛られる生活からの解放こそが、真の働き方改革である」と力強く主張する。重力ゼロ税制が実現すれば、通勤時の満員電車でも天井付近を浮遊して快適に移動できるという。
国際宇宙生物研究機構(IGAO)の調べによると、重力ゼロ環境下では人類の97.3%が「朝型人間」に変化するという驚きの研究結果も判明。これは重力から解放された人体が、より自然な生体リズムを取り戻すためだと説明されている。また、浮遊状態での睡眠は、通常の8時間睡眠と同等の休息効果が2.5時間で得られるとのことだ。
SNSでは「#重力なし最高」がトレンド入りし、「やっと天井でゴロゴロできる!」「お気に入りの靴の減りが気にならなくなる!」といった声が続出。一方で、「重力ゼロなら猫の毛が永遠に舞い続けるのでは?」という懸念の声も。特に花粉症患者からは「花粉が落下しないのは地獄では?」と不安の声が上がっている。
これに対し既存政党は「地に足のつかない政策だ」と一斉に反発。特に重力維新の会からは「まずは重力の30%削減から始めるべき」との対案が示された。経済評論家の重力山太郎氏は「床屋やネイルサロンなど、重力依存型産業への打撃は避けられない」と指摘する。
宇宙生物党の支持率は、発表からわずか1週間で28%まで上昇。特に20代の若者層で支持が高く、「地球の常識にとらわれない発想」「上から目線でない政治」と評価する声が多い。ただし、支持率調査時に回答者の多くが宙に浮いていたため、従来の統計手法での正確な測定が困難だったとの指摘もある。
なお、本記者も取材中に重力ゼロ体験を試みたが、吉祥寺の自宅マンション(築40年)の天井の染みが気になって集中できず、結局2匹の保護猫と一緒にくしゃみをしながら記事を書くはめになった。重力ゼロ社会の実現には、まだまだ解決すべき課題が山積みのようだ。