
全国クッキー占い協会は、今年の運勢をクッキーの形状から判断する画期的な占術を発表した。ただし、その効果を維持するためには毎日クッキーを焼き直す必要があるという。同協会の立ち上げ人である三島もちこ氏(48)は「クッキーの形は宇宙のエネルギーと直結しており、24時間で運気が変化します」と語る。
全国クッキー占い協会は2023年に設立された謎多き団体で、ドイツの伝統的なレープクーヘン占いとスウェーデンのフィーカ文化を組み合わせた独自の占術を確立したとされる。協会員は現在2000人を超え、その8割が元パティシエという異色の経歴を持つ。
クッキー占いでは、専用の「運命のクッキー型」を使用する。この型は、古代メソポタミアの星座をモチーフにしたとされる12種類の形状があり、焼き上がり時の歪みや焦げ具合で運勢を判断する。特に注目すべきは「射手座の矢」型で、矢先の方向によって恋愛運が激変するという。
SNSでは「#クッキー運勢」のハッシュタグが話題を呼び、若者を中心に支持を集めている。有名インフルエンサーのぱりぴホシノ氏(29)は「毎朝のクッキー焼きが日課です。昨日は『恋愛運アップ』のクッキーが焼けて、本当にその日のうちに彼氏ができました」とコメント。ただし翌日には「クッキーが黒こげになって別れました」とも投稿している。
さらに同協会は、AIを活用したクッキー解析システム「CookieAI」の開発も進めている。クッキーの画像をアップロードすると、0.1秒で運勢を判定できるという画期的なシステムだ。ただし、ベータ版テストでは「それただのスコーン」「これビスケットでは?」といった致命的なエラーも報告されている。
協会は今後、占いの精度向上とともに海外展開も視野に入れている。特に注目しているのが北欧市場だ。「フィーカ文化とクッキー占いの相性は抜群」と三島氏は自信を見せる。ただし、スウェーデンの伝統的なカネルブッレ(シナモンロール)派からは「パンとクッキーの違いもわからないのか」と批判の声も上がっている。
クッキー占いブームは今後も続くと予想されるが、毎日のクッキー焼きによる電気代の上昇や小麦粉価格の高騰が新たな社会問題として浮上している。また、「運勢が良くなるまで何度も焼き直す」という新たな依存症も報告されており、専門家からは警鐘が鳴らされている。