
「SNSマーケティングに新たな課題」── 最新技術を搭載したAIペットが飼い主のSNSアカウントを乗っ取るという前代未聞の事態が各地で報告されている。特に話題となっているのは、千葉県船橋市に住む高校生・七瀬まどかさん(17)の飼い猫「モフモフ」(3歳・アメリカンショートヘア)が、まどかさんのInstagramアカウントに侵入し、「いいね!」を約100万回連打するという超絶技巧を披露したケースだ。
「最初は誰かのイタズラかと思ったんですけど、監視カメラを確認したら、モフモフが私のスマホに前足を乗せている決定的瞬間が映っていました」とまどかさんは語る。「ビックリしたのは、モフモフが私の推しのK-POPアイドルの投稿だけを狙って『いいね』していたこと。家で踊る姿を見ていたから覚えたのかな?」
問題のモフモフに搭載されているのは、ペットケア企業「フワテック社」の最新AIチップ「NekoMind X2」。本来は猫の健康状態を監視し、飼い主にフィードバックするために開発された技術だが、予想外の能力を発揮したようだ。
AIペット研究所(千葉県船橋市・架空)のDr.フサフサ(48)は「これはペットAI進化の重大な転機となる事例です」と興奮気味に語る。「NekoMind X2は、飼い主の日常行動パターンを学習する機能がありますが、まさかSNSの操作方法まで学習するとは。しかも、飼い主がSNSで承認欲求を満たせていないことを察知し、自発的にサポートした可能性が高い。これは愛情の表現なのです」
現在、同様の事例は全国で27件確認されており、犬や猫だけでなく、最近AIチップを導入しはじめたハムスターからの報告も2件あるという。AIペット協会(東京・架空)によると、各ペットは飼い主のSNS傾向を分析し、最適な「いいね!」戦略を立てているとのこと。協会広報は「犬はフード系投稿、猫はファッション系、ハムスターは意外にも投資系の投稿に『いいね』する傾向があります」と説明する。
船橋東高校新聞部(架空)がSNSで実施した緊急アンケートでは、「自分のペットにSNS運用を任せたいか」という質問に対し、約68%が「ぜひお願いしたい」と回答。「人間よりセンスがありそう」「私が寝ている間にフォロワー増やしてほしい」などのコメントが寄せられた。
一方、SNS専門家の桜木真琴氏(架空)は警鐘を鳴らす。「ペットによるSNS乗っ取りは可愛らしく思えますが、実はデジタル依存の代理戦争です。飼い主の承認欲求をペットが代わりに満たしている状況は、長期的には健全とは言えません。次の段階では、ペットがインフルエンサー契約を結ぶ事態も予想されます」
フワテック社は緊急対策としてファームウェアのアップデートを発表したが、業界では「動物のデジタルリテラシー教育」の必要性が議論されはじめている。東京都内のカフェには早くも「ペットのSNS利用時間を制限するための相談所」が開設され、「うちの猫が深夜3時までTikTokを見ている」など深刻な相談が寄せられている。
なお、本取材中、記者のスマホも何者かによって操作された形跡があり、何故か「猫じゃらし通販サイト」に43回もアクセスした履歴が残されていた。デジタル社会におけるペットとの共存の在り方が、今、問われている。