
遺族年金で猫用ロケット開発を支援する前代未聞のプロジェクトが、このたび政府認可を受けたことが明らかになった。「猫宇宙飛行士協会(CSAA:Cat Space Astronaut Association)」は昨日、記者会見を開き、2025年までに猫を月面に送り込み、そこでのネズミ捕獲作戦を展開する計画を発表した。同協会によれば、この計画に使用される資金の一部は、「飼い主を亡くした猫の遺族年金」から捻出されるという。
厚生労働省「特別猫支援課」の担当者・爪切和彦氏は「猫の遺族年金制度は2023年に極秘裏に成立し、毎月約15万円が支給されています。猫の平均余命が15年程度であることを考慮し、現在までに約2800匹の猫に総額40億円を支給しています」と説明した。この発言を受け、SNSでは「私の年金より高い」「猫になりたい」といった声が殺到している。
猫宇宙飛行士協会代表の三毛猫太郎氏(人間)によれば、同協会は2020年に「猫の宇宙進出権」を訴える市民団体として発足。現在は全国に約3000人の会員を持ち、猫専用ロケット「ニャサ1号」の開発を進めているという。「人類が宇宙に行けるなら、猫も行ける。むしろ猫の方が微小重力環境に適応しやすいはずです」と三毛猫氏は力説する。協会が目指すのは、月面でのネズミ捕獲作戦。「月には約500万匹のネズミが生息していると推測されています。地球で培った猫のハンティングスキルを活かせば、月面の環境浄化に貢献できるはず」と、根拠不明の数字を挙げながら熱弁した。
この壮大な計画を支援しているのが、2022年に設立された「ミャウ宇宙大学」だ。同大学学長の肉球博士(本名・西古川博士)によれば、大学では猫専用の宇宙訓練プログラムを提供しており、現在15匹の猫が「宇宙飛行士候補生」として訓練を受けているという。「特に難しいのは、猫に宇宙服を着せることです。普通の服でさえ嫌がるのに、宇宙服となるとほぼ全ての猫が激しく抵抗します」と肉球博士。この問題を解決するため、猫が着ていることを忘れるほど快適な「ふわもこ宇宙服」の開発に成功したという。この宇宙服、地上でも着用可能で、すでに猫インフルエンサーを中心に予約が1万件を超えている。
猫用ロケット「ニャサ1号」の特徴は、内部がキャットタワー状になっており、宇宙空間でも猫がくつろげる環境が整えられていることだ。また、ロケット内には「宇宙猫砂」が完備され、無重力でも使用可能な特殊設計となっている。「猫が快適に過ごせることが最優先事項です。実は人間用ロケットより居住性は上です」と開発責任者は胸を張る。
しかし、この計画に対して批判の声も上がっている。動物愛護団体「キャッツ・ライツ」は「猫に宇宙飛行の選択権はない」と主張。また、財務省関係者からは「猫の遺族年金という謎制度の存在自体を調査すべき」との声も聞かれる。これに対し猫宇宙飛行士協会の三毛猫代表は「我々の調査では、75%の猫が『宇宙に行きたい』と回答しています」と反論するが、その調査方法については明らかにしていない。
月面ネズミ捕獲計画の第一弾として、来年春に最初の猫宇宙飛行士「コマンダー・ウィスカーズ」が月へ向かう予定だ。ウィスカーズは7歳のスコティッシュフォールドで、地上でのネズミ捕獲実績は年間87匹という猫界のエリートである。協会では将来的に「月面猫基地」の建設も視野に入れており、人類の宇宙進出を猫が先導する時代が来るかもしれない。ウィスカーズ本猫からのコメントは「ニャー」のみだった。専門家によれば、これは猫語で「私に任せるニャ」という意味だという。
この前代未聞の「猫宇宙計画」は、宇宙開発の新たな可能性を示す一方で、社会資源の配分や動物の権利に関する議論も巻き起こしている。一方で、このニュースをきっかけに、全国の猫カフェでは「宇宙猫」をテーマにしたイベントが急増しており、「ニャサグッズ」の売上も好調だという。人類が月に足跡を残してから半世紀以上。次は猫の肉球が月面を踏むことになるのか、その成り行きに注目が集まっている。