
「宇宙食マリカー協会」が発足し、民間宇宙旅行の最中にラーメンを食べながらマリオカートで対戦するという画期的なイベントの開催を計画していることが明らかになった。同協会の山田宇宙男会長(45)は「宇宙という非日常空間で、地球の日常を再現することに価値がある」と語っている。
同協会の構想では、来年初旬に予定されている民間宇宙旅行船「スペースX」の軌道飛行中に、最大8人の参加者がラーメンを啜りながらマリオカートのタイムアタック大会を実施するという。しかし、無重力環境下ではラーメンのスープが球体となって浮遊し、麺が宙を舞うという技術的課題が山積している。
「宇宙ラーメン開発チーム」のリーダー、鈴木麺太郎教授(架空宇宙食研究所所属)によれば、「通常のラーメンをそのまま宇宙で食べると、熱いスープが船内を漂い、電子機器にダメージを与える可能性があります。そこで私たちは、スープが飛び散らない特殊な粘度調整技術と、宇宙空間でも麺が絡みやすい重力シミュレート素材を開発しました」と説明する。
同様に、「無重力娯楽学会」の高橋浮遊子准教授(架空)は、「マリオカートを宇宙で楽しむ際の最大の問題は、プレイヤー自身が無重力で漂ってしまうことです。そこで、特殊なベルトでコントローラーと体を固定し、コントローラーを傾けた際の反動で体が回転しないよう、逆方向に微弱な推進力を発生させるスーツを開発中です」と語る。
さらに驚くべきことに、協会はこの「宇宙ラーメンマリカー大会」の様子をリアルタイムで地球に生中継する計画も進めている。「地球上のファンは、宇宙飛行士たちがラーメンの汁を追いかけながらマリオカートをプレイする姿を見ることができます。これこそが21世紀の新しいエンターテイメントです」と山田会長は胸を張る。
なお、この企画に対して国際宇宙ステーション(ISS)の関係者からは「船内で汁物を浮遊させるなんて正気の沙汰ではない」という批判的な声も上がっている。これに対し協会は「ISSの皆さんもぜひ参加してください。優勝者には地球産の生ビールをプレゼントします」と返答している。宇宙でのアルコール摂取については別途検討中とのこと。
「宇宙食マリカー協会」の次なる野望は、月面でのラーメン屋台開店と、月の重力を活かした特設マリオカートコースの建設だという。「重力が地球の6分の1なので、ジャンプアクションが6倍楽しくなる」とのことだが、資金面や技術面での実現可能性については全く言及がない。
ラーメンとマリオカートという地球の日常を宇宙という非日常に持ち込むこの試みは、人類の宇宙進出における新たな一歩となるかもしれない。あるいは、宇宙船内に浮かぶラーメンスープの球体を追いかける宇宙飛行士の珍妙な光景が、単なる笑い話で終わるかもしれない。結局のところ、人類の好奇心に終わりはないということだろう。私が思うに、これが失敗したとしても、次は宇宙うどんとか宇宙そばとか、絶対に諦めないタイプの人たちなんだろうな。大体のことはググれば出てくるっしょ。