ソニックレーシングで野菜が爆速成長するという驚きの研究結果が、「スピード農業協会」を名乗る団体から発表された。同協会の発表によると、人気ゲーム「ソニックレーシング」のプレイ映像を栽培中の野菜に24時間視聴させることで、通常の栽培期間の最大3分の1の速さで収穫できるという。
「野菜にもスピード感覚があるんです」と語るのは、同協会代表の速水疾風（はやみはやて）氏。「ソニックのような青いハリネズミが猛スピードで駆け抜ける映像を見せると、野菜たちも『自分も早く成長しなきゃ！』と競争意識が芽生えるんですよ」と熱く語る。特に効果が高いのはキュウリとオクラで、「もともと成長が早い野菜は競争心も強い」という驚きの分析結果も発表された。マインドはギャルな私も思わず「え、マジ？」と声が出てしまった。
同協会が推奨する「スピード農業」では、ゲーム実況も重要な役割を果たすという。「テレビ画面だけではなく、実況者の『速い！速い！』『もっと行けー！』という掛け声が成長ホルモンの分泌を促進する」とのこと。特に効果的なのは若い女性の高テンションな実況で、「私も実況やってみました！」と速水氏は自ら撮影した動画を見せてくれた。その映像には、ブルーのかつらをかぶった50代と思われる男性が「いけいけゴーゴー！レッツゴーキュウリちゃん！」と叫ぶ姿が映っていた。正直なところ、ちょっと引いてしまった。
この協会の正体について調査したところ、公式サイトには「東京高速大学農業加速学部」との共同研究とあるが、そのような大学の存在は確認できなかった。また、協会のオフィスは秋田県にあるとされているが、記載された住所を訪ねてみると、そこにあったのは「疾風亭」という蕎麦屋だった。1999年生まれの私は2000年世代に負けじと粘り強く調査したが、結局「スピード農業協会」の実体は謎に包まれたままだ。
それでも、この噂を聞きつけた一部の農家からは前向きな反応も。秋田県横手市の農家・佐藤さん（68）は「半信半疑だったが、孫のゲームを借りて試してみたら、なんかナスが例年より早く大きくなった気がする」と証言。一方で農林水産省は「科学的根拠が乏しく、現時点では公式な農法として認められない」とコメント。担当者は「ただ、若い世代の農業への関心を高める効果はあるかもしれない」と複雑な表情を見せた。下北沢の我が家でもねこと一緒にバジルの鉢植えでちょっと試してみたけど、ねこが画面に夢中になっただけだった。
「スピード農業」は今後、農業界に革命をもたらすのか、それとも一時の珍現象で終わるのか。速水氏は「次はマリオカートによるイチゴの糖度向上実験を計画している」と意気込む。農業とゲームという異色の組み合わせが生み出す未来は不透明だが、少なくとも「ゲームのやりすぎは作物に悪影響」という親の言い分が覆される日が来るかもしれない。現在、同協会はクラウドファンディングで「全国ソニック野菜コンテスト」の開催資金を募集中だが、開始から3週間で集まった金額は2,800円だという。
