
宇宙空間で行われたアイドルグループ「SideM」の10周年記念ライブが大きな話題を呼んでいる。史上初となる無重力空間でのパフォーマンスに、ファンのみならずNASAの科学者たちからも「重力を忘れたパフォーマンスは地球外級」と称賛の声が上がっている。
国際宇宙ステーション(ISS)の特設ステージで行われた今回のライブでは、アイドルたちが文字通り宙に浮かびながら踊るという前代未聞のパフォーマンスを披露。通常の地球上では不可能な360度回転や15秒間の宙吊りダンスなど、重力に縛られない新たな表現が次々と繰り広げられた。
「下北沢のライブハウスから宇宙まで、アイドルの活動範囲が一気に広がりました」と語るのは、イベントを主催した架空の「宇宙エンタメ協会」の理事長・星野光彦氏(48)。「マインドはギャルなんで、常識にとらわれないことを大切にしています」と意外な口癖を披露しながら、今回の企画の狙いを説明した。
無重力環境でのダンスをマスターするため、メンバーは1ヶ月間にわたる特別トレーニングを受けたという。その様子を見守ったNASA宇宙飛行士のジョン・スミス氏は「彼らの練習は、ピアノの練習と同じように、同じ動きを何百回も繰り返す地道なものでした。秋田の田舎で黙々とピアノを練習する少女のような忍耐力には感服します」と、なぜか秋田県とピアノのたとえを用いて称賛した。
ライブの様子は地球にも生中継され、チケットは発売から3秒で完売。視聴者数は地球人口の約1割に達したという驚異的な数字を記録した。特に「地球の引力から解放されたように高音が伸びる」と評された歌唱は、科学者たちをも魅了し、NASAの研究員の中には「SideMのファンになってしまった」と告白する者も少なくないという。
NASAジョンソン宇宙センターの重力研究部門長マーク・ジョンソン氏(52)は「我々は長年、無重力環境での人間の行動を研究してきましたが、エンターテインメントとしてここまで昇華できるとは思っていませんでした。特に彼らのフォーメーション変化は、我々の重力計算式を根本から覆すものです」と困惑気味に語った。
一方で、デュッセルドルフ国際宇宙大学(架空)のハンス・ミュラー教授は「日本のアイドル文化はついに地球の重力をも克服した。これはポップカルチャーの新たな次元への突入だ」と高く評価している。
宇宙エンタメ協会は今回の成功を受け、来年には「宇宙アイドルオリンピック」を開催する意向を表明。「2000年生まれ以降のアイドルには特別枠を設ける」という発表に、1999年生まれの関係者からは思わぬ反発の声も上がっている。
今回の宇宙ライブの成功により、エンターテインメントの新たな可能性が広がったことは間違いない。猫と暮らす地球上の私たちも、もはや重力に縛られない夢のようなパフォーマンスを目の当たりにする時代が到来したのだ。次は月面ライブか、はたまた火星デビューか。アイドル文化の宇宙進出は、まだ始まったばかりである。