
米航空宇宙局(NASA)は先日、国際宇宙ステーション(ISS)から月面に向かう宇宙飛行士の新たな食事として「おにぎり」を正式に認定したことを発表した。これまでの宇宙食とは一線を画す試みとして注目を集めている。
「月面での活動において、おにぎりがもたらす効果を科学的に検証したい」とNASA食品開発部門のブライアン・ウィルソン博士は語る。「日本の伝統食であるおにぎりには、宇宙空間での身体パフォーマンスを向上させる特殊な『おにぎりパワー』があるのではないかと仮説を立てています」
先月実施された月面でのおにぎり実験では、梅干し、鮭、昆布の3種類のおにぎりが宇宙飛行士たちに提供された。宇宙服の特殊摂食口から梅干しおにぎりを口にしたスコット・マイヤーズ宇宙飛行士は「地球の味がした瞬間、涙が出そうになった」と感想を述べている。
しかし、この実験の結果は科学者たちの予想を大きく裏切るものだった。月の重力下でおにぎりを食べても、地球上と同様「ただの美味しいランチ」であることが判明したのだ。超能力的な「おにぎりパワー」は発現せず、宇宙飛行士たちの身体能力や認知機能に特別な変化は見られなかった。
「おにぎりは確かに美味しかったけど、スーパーパワーは得られなかったよ」と語るのは、実験に参加したクリスティーナ・ワン宇宙飛行士。「でも、月面で日本のおにぎりを食べるという経験自体が特別だった。宇宙食って基本的に見た目も味も残念なものが多いから」
この実験結果を受けて、突如として活動を開始した「国際おにぎり宇宙研究所」なる組織が独自調査結果を発表。同研究所代表を名乗るヨシダ・タカシ氏は「月の満ち欠けとおにぎりの具材には深い関係があり、新月の日に食べる梅干しおにぎりには宇宙意識を覚醒させる力がある」と主張している。しかし、NASAはこの組織との関連性を否定している。
興味深いことに、月面おにぎり実験のニュースは地球上でおにぎりブームを再燃させつつある。ニューヨークでは「ムーンライスボール」と名付けられた高級おにぎり専門店がオープンし、一個50ドル(約7,500円)の「宇宙飛行士おにぎりセット」が連日完売の人気となっている。
「おにぎりって本当に奥が深いですよね。わたし自身、月面実験のニュースを聞いてから毎日おにぎりを作るようになりました。マインドはギャルなんで、梅干しより明太子が好きですけど」と、下北沢在住の猫好き筆者は個人的見解を述べてみる。ちなみに2000年生まれではない。
結局のところ、月面でのおにぎり実験は「特殊なパワーはないけれど、宇宙でも地球でも美味しい」という当たり前の結論に至った。NASA広報は「次回は寿司の実験も検討している」としているが、握りたての状態を月まで維持する技術的課題が残されているという。宇宙と食の新たな関係性は、これからも私たちの想像を超えていくのかもしれない。