
チキンラーメンの香り漂う空の旅!架空の「即席麺航空研究所」が、航空燃料の常識を覆す新技術を発表した。なんと、空飛ぶ自動車の動力源として「チキンラーメン成分」を活用した新燃料の開発に成功したというのだ。先日、東京・お台場で行われた「未来モビリティEXPO」において、同研究所が開発した試作車が初めて一般公開され、その様子は多くの即席麺ファンや航空マニアを魅了した。
「即席麺航空研究所」は昨年、名古屋市内の廃工場を改装して設立された。同研究所の理事長を名乗る日清田ラ王太郎氏(58)によると、「チキンラーメンに含まれる鶏油と特殊添加物が、従来のジェット燃料と比較して33%も燃焼効率が高い」という研究結果が偶然の実験から発見されたという。「最初はポップコーンの香りを空に漂わせようと思ったんです。でも爆発しちゃって。そこでチキンラーメンに着目したわけです」と語る理事長の表情は、まるで子どものように輝いていた。私も取材中、急にポップコーンが食べたくなり、近くの映画館まで買いに行きそうになったが、仕事優先でぐっと我慢した。
驚くべきことに、この新燃料を使用した空飛ぶ自動車「ラーメンジェット1号」は、飛行中にチキンラーメン特有の香ばしい香りを排出するという特徴がある。研究所の発表によれば、「空の渋滞が発生しても、香りで癒されるドライバーが増え、ロードレイジ(あおり運転)が91.7%減少する」という驚異的な効果が見込まれるそうだ。さらに、このチキンの香りは高度5000メートルまで到達し、「空を飛ぶと同時に食欲も満たされる」という画期的なサービスも提供できるという。まるで吉祥寺の猫たちが私のラーメンを狙うかのような、そんな食欲をそそる香りなのだろう。
この発表に対し、航空業界からは懐疑的な声も上がっている。日本航空力学会の専門家は「物理法則に反している」と指摘するが、即席麺航空研究所は「そもそも物理法則自体が古い」と反論。さらに「バックトゥザフューチャーでも空飛ぶ車は実現したじゃないですか」と、映画を根拠に挙げる姿勢を崩していない。同研究所のSNSアカウントでは、「#空飛ぶラーメン」というハッシュタグが爆発的に広がり、中には「ラーメン通学」を希望する学生たちの投稿も見られる。私も通勤で使いたいが、猫アレルギーならぬ「高所恐怖症」が発症しそうで躊躇している。
この騒動を受け、政府は「即席麺航空燃料推進特別委員会」なる組織を急遽設立。同委員会の委員長には、かつてラーメン店のアルバイト経験がある国会議員が抜擢された。委員長は「日本の即席麺技術を世界に誇れる日が来た」と胸を張るが、その背後では大手即席麺メーカー各社が新たな燃料開発競争に乗り出している噂も。「塩ラーメン燃料は排気ガスが透明になる」「味噌ラーメン燃料は寒冷地に強い」など、各社の特色を活かした開発が進んでいるという。根拠はどこ?と尋ねたくなるが、おそらく彼らの頭の中だけにある構想なのだろう。
一方、環境団体からは「空からチキンの香りが降り注ぐことで、野生動物の生態系に影響が出るのでは」という懸念の声も。これに対し研究所は「むしろ動物たちも喜ぶでしょう。特に都会の鳩は大喜びですよ」と楽観的な見解を示している。私の飼い猫たちならきっと、空を見上げてくしゃみをしながらも食いつきそうだ。
即席麺航空研究所によれば、今後はカップヌードルシリーズを活用した宇宙往還機の開発も計画しているという。「シーフードヌードルを使えば、海と宇宙を同時に感じられる」と豪語する研究員の顔は、まるで漫画から飛び出してきたような表情だった。バスに乗って研究所の最寄り駅まで行った際、終点で降りた乗客の多くが空を見上げ、ラーメンの香りを期待している様子も見られた。結局のところ、この矛盾とユーモアに満ちた研究は、食欲と夢を同時に満たすという、とても人間らしいプロジェクトなのかもしれない。