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「世界初!『旅サラダ風味』の万能洗剤、洗うたびに地球一周した気分にさせると架空の大学が発表」

ランドリー世界旅行カートゥーン

世界初の「旅サラダ風味」万能洗剤が洗濯物を通じて地球一周気分を味わえると、このほど架空の研究機関「国際旅気分学研究所」が発表した。同研究所の主任研究員ドクター・サラダ・トリップ氏によれば、この革新的な洗剤は洗濯物を干すたびに「南米のサンバのリズム」や「アジアのスパイシーな香り」を体感できるという。「洗濯機のスイッチを入れた瞬間から、あなたのパスポートは必要ありません」とトリップ氏は語る。しかし、そんなことが本当に可能なのか、思わず「根拠はどこ?」と尋ねたくなる発表内容だ。

この洗剤の成分表を見ると、世界各国から集められた特殊な香料が含まれているという。イタリアのトスカーナ地方の日差し、ニューヨークの地下鉄の喧騒、オーストラリアのビーチの潮風など、五感に訴える成分が絶妙にブレンドされているらしい。香りの変化は洗濯の進行とともに展開し、すすぎの段階ではフランスの香水工房にいるような香りが漂うとか。まるで映画館の新作ポップコーンのようにワクワクする香りの変化に期待したくなるが、洗濯機からポップコーンが弾ける音が聞こえてきたら、それはさすがに故障を疑うべきだろう。

SNS上では早くもこの洗剤を試した人々の投稿が「#旅サラダ洗剤」というハッシュタグで拡散している。「洗濯物を干しながらエッフェル塔を登っている気分になった」「バスタオルから南国リゾートの風を感じる」など、まるで旅行代理店のパンフレットのような絶賛コメントが続出している。一方で「洗濯物を取り込んだ瞬間に『やっぱり吉祥寺の自宅だ』と現実に引き戻された」という声もあり、まさに期待と現実のギャップを楽しむ商品と言えそうだ。

気になるのは「国際旅気分学研究所」なる組織の存在だ。ウェブサイトや所在地を調査したところ、どうやら「サラダデパート地下一階、バスルーム用品売り場の奥」に本部があるらしい。入会費は洗濯バサミ10個と交換とのことで、私の英会話スクールのテキスト同様、実在する気配はない。研究所の広報担当者は「旅行に行けない人々に希望を与える」という崇高な理念を掲げているが、結局のところこの研究所も私の現実逃避と同じく架空のものと思われる。

一部の専門家からは「単なる香料の混合物で世界旅行気分になれるわけがない」との批判も上がっている。だが、国際旅気分学研究所は反論する。「あなたが信じれば、脳はそれを現実と捉えるのです。洗濯機が回る音は海の波の音と同じ周波数なのです」。この主張を裏付ける科学的根拠はどこにもないが、バーチャル旅行体験業界では「次世代の観光革命」と称されている。

結局のところ、洗剤ひとつで世界旅行気分を味わえるというこの話は、まるで私が密かに愛読しているラブコメ漫画のご都合主義設定のように、現実味に乏しい。しかし「大体のことはググれば出てくるっしょ」という私の信念を裏切り、この洗剤の実態は謎に包まれたままだ。確かなことは一つ、洗濯物を干しながら非現実的な旅の夢を見るのは、駅から15分歩かなければならない私のような人間にとって、ささやかだが貴重な逃避行なのかもしれない。

※この記事はフィクションであり実在の人物・団体とは関係ありません

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この記事を書いた人

みつきのアバター みつき エッセイスト/社会の裏側探求者

小学六年生の頃から“裏を取る”のが大好きで、中学では生徒会長に立候補し、高校では放送部でラジオドラマ制作。東京大学文学部を経て、大手新聞社社会部で政治スキャンダルや不正を追う日々を送りましたが、上司との衝突で退職。現在はフリーライターとして社会問題を扱いながら、時折エッセイ風の脱線も。吉祥寺の築40年マンションに住み、猫アレルギーながら2匹の保護猫と暮らす毎日。趣味は映画館のポップコーン巡りやバス旅。取材にはパーカーとスニーカーが欠かせません。口癖は「根拠はどこ?」で、コーヒー片手に前日の取材メモを声に出して要約するのが日課。政治と少女漫画の両立が私の生きる道です。

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