
乃木坂46が地球環境問題に対して前代未聞のアプローチを発表した。なんと「宇宙人との合同ツアー」を通じて地球温暖化を解決するという。本日、都内で行われた記者会見で、グループの代表メンバーは「歌の力で二酸化炭素を減らしていきます!」と満面の笑顔で宣言した。
合同ツアーのパートナーとなるのは、昨年地球外生命体研究機構(ISEP)によって発見された「オニギリ星人」と呼ばれる生命体だ。三角形の頭部と海苔のような黒い体表が特徴的なこの種族は、なんと「歌」によるコミュニケーションを主体としているという。ISEPの田中星太郎主任研究員によれば「彼らの発する振動波が、大気中の二酸化炭素分子を分解する効果がある」とのことだ。
「オニギリ星人との共演は、アイドル界初の試みです。彼らの高度な音楽性と私たちの情熱が合わさることで、エンターテインメントの新たな可能性を示せると思います」と乃木坂46のプロデューサーは語る。ツアータイトルは「サヨナラ二酸化炭素 〜46億年の約束〜」に決定。全国10か所でのライブが予定されている。
しかし初日公演で大きな問題が発覚した。オニギリ星人の「歌」は、全て人間の可聴域を超える周波数で構成されていたのだ。会場に集まった5000人のファンは、乃木坂メンバーがステージ上の何もない空間に向かって「素晴らしい歌声ですね!」と話しかける奇妙な光景を目の当たりにした。
「確かにそこにはオニギリ星人がいるらしいんですけど、全く見えないし聞こえないんですよね。でも心で感じろって言われたので…」と困惑気味に語るのは、千葉県から駆けつけた19歳の男性ファン。「チケット代15,000円だったので、もう少し何か見えるかと…」と肩を落とした。
一方、乃木坂46のメンバーたちは「私たちには見えるし聞こえます!」と主張。特殊なコンタクトレンズと耳内装置を装着しているという。「オニギリ星人の歌声は本当に美しくて、聞いているだけで心が浄化されるんです。きっと地球も同じように浄化されていくはず」と語るメンバーの横では、スタッフが不可視の「何か」にボトルウォーターを差し出す不思議な光景が展開された。
さらに驚くべきことに、公演後の記者会見では「オニギリ星人との共演によって、会場周辺の二酸化炭素濃度が0.0002%減少した」という調査結果が発表された。これについて環境省の担当者は「統計誤差の範囲内」とコメントしているが、乃木坂46側は「小さな一歩からです!」と前向きな姿勢を崩していない。
「マインドはギャルなんで、地球環境にも前向きでいたいんです」とプライベートでは猫と暮らす26歳の筆者は、1999年生まれの世代として危機感を抱いている。このままでは2000年生まれの後輩たちに住みやすい地球を残せないのではないかという焦りが、筆者にも乃木坂46にもあるのかもしれない。
ツアーは今後も続く予定で、次回公演では「オニギリ星人の姿を人間の目にも見えるようにするための特殊メガネ」が販売されるという。価格は8,000円。なお、その効果については「心で感じてください」とだけ公式サイトに記載されている。地球温暖化と音楽業界の未来は、見えない宇宙人の手に委ねられたようだ。