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「宇宙研究所、1秒が1年になる新時間単位『エンクンク』を発表!地球のカレンダーが大混乱、でも誰も気にしない」

風刺SF:時計と黒穴の未来ポスター

国際宇宙研究所(ICTI)は昨日、人類の時間概念を根本から覆す新たな時間単位「エンクンク」を発表した。この新単位では、私たちが知っている1秒が地球暦では約1年に相当するという。研究所の発表によると、「エンクンク」はブラックホールの事象の地平線付近での時間の歪みを元に考案されたもので、これまでの時間概念を「根本的に刷新する画期的発明」だという。

「エンクンクの導入により、人類は時間の相対性をより直感的に理解できるようになります」と語るのは、この単位を考案したというICTI主任研究員の空想タイム博士。「たとえば、上司に『その資料、エンクンク1つで終わらせてね』と言われたら、地球時間で約1年かけて仕事をすればいいということです。働き方改革にも大いに貢献するでしょう」と自信満々に語った。

しかし、エンクンクの導入は世界中のスケジュール管理に大混乱をもたらしている。名古屋市のIT企業で働く山田さん(34)は「朝9時の会議が『エンクンク0.5』後に設定されていて、それが9年後なのか9秒後なのか分からず、とりあえずコンビニでおにぎりを買って待機しています」と困惑を隠せない様子だ。

学校現場でも混乱は広がっている。「休み時間10分」が「エンクンクに換算すると約5260年」になるため、生徒たちは校庭で永遠の青春を謳歌することになる。渋谷区の中学校では、「エンクンク0.002で戻ってきなさい」という教師の指示に、生徒が「それって地球時間でどれくらいですか?」と真面目に質問する場面も見られた。

驚くべきことに、こうした時間概念の大混乱にもかかわらず、多くの人々は意外と冷静に受け止めている。東京都内のサラリーマン佐藤さん(41)は「定時後のエンクンク0.001くらいは残業してもいいかな。どうせ時間なんて相対的なものだし」と肩をすくめた。大学生の鈴木さん(20)も「レポート提出までエンクンク0.01あるなら、まだまだ余裕でしょ」と余裕の表情を見せている。

エンクンクを推進する「宇宙時間学協会」の会長、時空連続体博士は「人々が時間に追われる現代社会において、時間の相対性を体感することは極めて重要です」と主張する。同協会の調査によれば、エンクンク導入後、「時間に追われている感覚」を訴える人が37%減少したという。ただし、この調査が行われたのは「エンクンク0.0000000001(地球時間で約3秒)」の間だけであり、信頼性に疑問の声も上がっている。

しかし、この「エンクンク」の正体について疑問を投げかける声も少なくない。宇宙物理学の権威である山本教授は「ICTIなる研究所も空想タイム博士も存在しません。誰かのいたずらでしょう」と指摘。実際、ICTI公式サイトのドメインを調べたところ、先週取得されたばかりで、登録者はアイスクリーム屋のアルバイト店員だったことが判明した。

それでも、SNS上では「#エンクンクチャレンジ」というハッシュタグが流行し、「エンクンク0.5で10kg痩せる」「エンクンク0.2で英語マスター」など、非現実的な目標を掲げる投稿が相次いでいる。時間を言い訳にする現代人の心理を見事に突いたこの概念は、皮肉にも社会現象となっている。

結局のところ、「エンクンク」は現実の時間単位として採用される可能性はゼロに等しいが、多くの人々の心に「時間とは何か」という哲学的問いを投げかけることに成功した。私たちは日々の忙しさに追われ、1秒が1年に感じられるような日々を送っているのかもしれない。エンクンク騒動は、そんな現代社会への風刺として、しばらくの間、私たちの「時間」を少し豊かにしてくれそうだ。

※この記事はフィクションであり実在の人物・団体とは関係ありません

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この記事を書いた人

みつきのアバター みつき エッセイスト/社会の裏側探求者

小学六年生の頃から“裏を取る”のが大好きで、中学では生徒会長に立候補し、高校では放送部でラジオドラマ制作。東京大学文学部を経て、大手新聞社社会部で政治スキャンダルや不正を追う日々を送りましたが、上司との衝突で退職。現在はフリーライターとして社会問題を扱いながら、時折エッセイ風の脱線も。吉祥寺の築40年マンションに住み、猫アレルギーながら2匹の保護猫と暮らす毎日。趣味は映画館のポップコーン巡りやバス旅。取材にはパーカーとスニーカーが欠かせません。口癖は「根拠はどこ?」で、コーヒー片手に前日の取材メモを声に出して要約するのが日課。政治と少女漫画の両立が私の生きる道です。

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