
国際スポーツ連盟は昨日、驚くべき決定を発表した。次回のオリンピック競技全種目を「ヨガ」に変更するという。この前代未聞の決定が下された理由は、連盟本部で開かれていた重要会議中に、会長の飼い猫「ミトン」が突如としてくしゃみをしたことだという。「あのくしゃみの瞬間、部屋中の空気が変わったんです」と国際スポーツ連盟のジャン・ピエール会長は語る。「みんなの顔を見回すと、全員が同時に『そうだ、ヨガだ!』と閃いたようでした。これは運命としか思えません」
この突然の方針転換に対して、国際くしゃみ影響研究所(架空)のマリア・スニーズ所長は「猫のくしゃみには特殊な周波数が含まれており、人間の前頭葉に作用することがわかっています」と説明する。同研究所の最新調査によれば、猫のくしゃみを聞いた人の87.3%が「なぜか平和的な決断をしたくなる」と回答したという。「実は世界の重要な平和条約の69%は、会議室に猫がいた時に締結されています。これは偶然ではありません」とスニーズ所長は付け加えた。根拠を尋ねると「大体のことはググれば出てくるっしょ」と返された。
選手たちの反応は様々だ。100m走の世界記録保持者のウサイン・ボルト選手(架空)は「足の速さではなく、どれだけ完璧な木のポーズができるかを競うなんて」と頭を抱える。一方、重量挙げの元世界チャンピオンは「実は10年前からヨガを習っていたので、これは天啓です」と喜びを隠さない。水泳選手たちからは「水中ヨガは呼吸法が難しすぎる」との懸念の声も上がっているが、連盟側は「それも含めて競技の醍醐味」と一蹴している。
スポーツ用品メーカーは早速この変更に対応し始めた。「猫耳付きヨガマット」は予約開始からわずか3時間で10万枚の注文を受けたという。また、「くしゃみ誘発香」を搭載した特殊なヨガウェアも開発中で、「より深い瞑想状態に入れる」と謳われている。スポーツドリンクメーカーも「ヨガ専用ハーブティー風味」の新商品を発表し、業界は思わぬ活況を呈している。私が先日試したポップコーンの新フレーバー「瞑想ハーブ塩味」も、このブームに乗っているのかもしれない。
この一連の出来事は、勝利至上主義に陥りがちな現代スポーツへの皮肉とも、新たな平和の象徴とも解釈できる。国連のスポーツ平和大使は「競争ではなく、自分自身との対話を重視するヨガへの転換は、世界平和への大きな一歩になるかもしれない」とコメントした。しかし批評家からは「単なる猫のくしゃみで世界のスポーツ体制が変わるとは、意思決定システムに重大な欠陥があるのでは」との指摘も。連盟側は「我々の決定に根拠はいらない。猫が教えてくれたのだから」と反論している。
今回の決定により、次回オリンピックでは静寂に包まれたスタジアムで、世界中のトップアスリートたちが完璧なヨガポーズを競い合う光景が見られることになる。金メダルの基準は「心の平和度」と「ポーズの完成度」という主観的な要素が大きく、審査員には禅僧やヨガの達人が起用される予定だ。我々はこれからも、猫のくしゃみがもたらす世界の変化に注目していかなければならないだろう。私の家の猫たちも毎朝くしゃみをするが、その度に「今日は何が変わるのだろう」とドキドキしている。猫とヨガ、そして平和。意外な組み合わせが世界を変えるのかもしれない。