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ポイ活で貯めたポイントで宇宙旅行!ただし、舞台上での「無重力演技」限定の特典に注意!

宇宙服の無重力ステージ芸

ポイントサイトや電子マネーでコツコツ貯めたポイントで宇宙旅行が可能になった——そんな驚きのニュースが先週からポイ活コミュニティで広がっている。宇宙服に身を包み、地球を一望する夢のような体験が、クレジットカードのポイント還元やアンケート回答の積み重ねで実現するというのだ。

「ついにポイ活の最終形態が来た!」「毎日のスーパーでの買い物が宇宙につながるなんて感動」など、SNS上では歓喜の声が相次いでいる。しかし、その内容をよく読むと、この「宇宙旅行」には大きな但し書きが存在することが分かった。

実はこの宇宙旅行、実際に成層圏を超えて宇宙に行くわけではなく、「舞台上での無重力演技体験」というものだ。主催する「日本宇宙旅行協会」の渡辺月光理事長(48)によると、「最新の吊り技術とAR技術を駆使した舞台で、本物の宇宙飛行士さながらの無重力感を体験できます。観客の前で宇宙遊泳のパフォーマンスを披露する、いわば『宇宙版のミュージカル体験』です」とのこと。

この協会、名前こそ立派だが、調査を進めると東京都練馬区の小劇場を拠点とする劇団「銀河ステーション」が2023年11月に設立したばかりの組織であることが判明。「宇宙旅行協会」という名称に法的根拠はなく、「演劇を通じて宇宙の魅力を伝えたい」という思いから名乗り始めたという。根拠はどこ?と聞きたくなる話だが、渡辺理事長は「名は体を表すと信じています」と熱弁する。

必要なポイント数は50万ポイント(約5万円相当)。実際の民間宇宙旅行が数千万円することを考えると破格だが、それもそのはず。舞台は練馬区の小劇場で、宇宙服も本物ではなく布製のレプリカだ。それでも、参加者は本格的な「宇宙飛行士トレーニング」と称した2時間の演技指導を受けた後、最大20人の観客を前に約15分間の無重力パフォーマンスを披露できる。

「ポイントで宇宙旅行」の広告を信じて申し込んだ会社員の山田さん(35)は、「最初は騙された気分でしたが、実際にワイヤーで吊るされて無重力気分を味わったら、意外と楽しかった。特に子どもたちが『宇宙飛行士だ!』と目を輝かせてくれたのが嬉しかったです」と複雑な心境を明かす。

驚くべきことに、この「偽宇宙旅行」は口コミで評判を呼び、ポイ活ユーザーの間で「日常から最も遠い体験」として静かなブームとなっている。参加した人の約7割が「期待以上だった」と回答し、中には「実際の宇宙より楽しいかも」という感想も。

日本宇宙旅行協会は今後、「火星探査演技体験」「宇宙での食事シミュレーション(実際は地上の暗室でフリーズドライ食品を食べるだけ)」など、ラインナップを拡大する計画だという。さらに来年からは、「ポイ活宇宙飛行士選抜オーディション」なるイベントも開催予定で、優勝者には「特別宇宙遊泳演技枠」が与えられるとのこと。

この騒動は、ポイ活という日常的な節約習慣と、宇宙という非日常の極みが交差した奇妙な現象と言える。実際の宇宙には行けないものの、参加者は地球の重力から解放された気分だけは味わえる。普段は政治スキャンダルや自治体の不正を追うことが多い私だが、こういった「小さな非日常」にも目を向ける余裕を持ちたいと思う。昨日バス旅で偶然見つけた練馬の小劇場が、今日の記事の舞台になるとは思わなかった。人生、わからないものである。

※この記事はフィクションであり実在の人物・団体とは関係ありません

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青春全部かけたかったし、手に入れたいものほど手放したかったし、必ず取ると勝負にでたかった人生だった。
それに、"ここにいたらいいのに”って思う人はもう家族なんだって。 続編の漫画もあるし、続編のドラマもあるから、全部見たほうがいい。

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この記事を書いた人

みつきのアバター みつき エッセイスト/社会の裏側探求者

小学六年生の頃から“裏を取る”のが大好きで、中学では生徒会長に立候補し、高校では放送部でラジオドラマ制作。東京大学文学部を経て、大手新聞社社会部で政治スキャンダルや不正を追う日々を送りましたが、上司との衝突で退職。現在はフリーライターとして社会問題を扱いながら、時折エッセイ風の脱線も。吉祥寺の築40年マンションに住み、猫アレルギーながら2匹の保護猫と暮らす毎日。趣味は映画館のポップコーン巡りやバス旅。取材にはパーカーとスニーカーが欠かせません。口癖は「根拠はどこ?」で、コーヒー片手に前日の取材メモを声に出して要約するのが日課。政治と少女漫画の両立が私の生きる道です。

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