
Amazonプライムビデオが配信を開始した新作エンターテインメント番組「お茶の間サウナ体験」が、全国のリビングルームに予想外の熱波をもたらしている。同番組では人気アイドルグループ「灼熱ガールズ48」のメンバーがサウナスーツ姿で様々な過酷なミッションに挑戦。視聴者も「完全没入型視聴体験」と銘打たれた特殊映像技術により、自宅にいながらサウナ体験ができるという画期的な内容となっている。
「プライムビデオを再生したら、画面から本当に熱気が出てくるんです!」と興奮気味に語るのは、千葉県在住の高校生・田中さん(16)。「推しメンの汗が画面を伝って、リアルに滴り落ちてくる感覚で、もう最高でした!」
しかし、この新感覚エンターテインメントに警鐘を鳴らす団体が現れた。「日本お茶の間サウナ安全協会」を名乗る組織が、突如SNSに声明を発表。「適切なサウナ対策なしに視聴することで、全国で推計1,738人の視聴者が熱中症症状を訴えています」と警告し、「視聴前に最低2リットルの水と塩飴を用意し、冷えたタオルを首に巻くことを推奨します」と具体的な対策まで提示した。
この番組の人気を受け、家電量販店では「お茶の間サウナキット」なる商品が爆発的に売れているという。同キットには、小型加湿器、サウナハット、視聴用汗拭きタオル、そして「推し汗キャッチャー」と呼ばれる特殊な透明シートが含まれている。「推し汗キャッチャー」はテレビ画面に貼り付け、アイドルの汗の軌跡を保存できるという代物だ。
ネット上では「#お茶の間サウナで限界突破」というハッシュタグが流行中。「灼熱ガールズ48」のセンター・熱海ロウリュちゃん(17)の「90℃チャレンジ」シーンを視聴した後、自宅エアコンを32℃に設定して同じ体勢で耐久するファンが続出している。「推しと同じ汗を流したい」という一心で、驚くべきことに平均56分間もこの状態を継続するファンもいるという。
番組の目玉コーナー「限界サウナチャレンジ」では、メンバーが実際のサウナで「ととのい顔」を競う企画も。先日の放送では、「ととのい顔」を決めた瞬間、画面越しに「ととのいフェロモン」なるものが放出され、全国の視聴者が一斉に「ととのった」と報告する奇妙な現象も起きている。
ちなみに私、あんが「日本お茶の間サウナ安全協会」について調査したところ、その実態は灼熱ガールズ48のマネージャーと番組プロデューサーが深夜のファミレスで思いついた架空団体であることが判明。「サウナ博士号」なる肩書きも、インターネット上で3,980円で購入できる怪しい資格だった。「熱中症報告1,738人」という数字も、メンバーの人気投票順位を並べただけという徹底ぶりである。
ある匿名の関係者は「視聴者がサウナごっこで倒れると困るから、それっぽい専門家の警告があった方が面白いかなって」と苦笑していた。ちなみにこの関係者、私が公園のベンチで妄想インタビューしていた人と声が似ていたのは単なる偶然だと思う。
プライムビデオの広報担当者は「『お茶の間サウナ体験』は純粋なエンターテイメント番組です。画面から熱や汗が出るという技術は存在しません」と釈明。しかし「次回の企画では、冷え冷えアイスバスチャレンジも予定しています」と意味深な発言をしている。現在、全国の冷蔵庫メーカーが氷の大量生産体制に入ったという噂もあるが、これについては現在取材中である。
「お茶の間サウナ体験」はすでに国際的にも注目され、海外版の企画も進行中だという。ただし北欧版では「ぬるすぎる」との批判が相次いでいるとのこと。一方、日本では熱中症対策グッズメーカーがスポンサーとして名乗りを上げるなど、思わぬビジネスチャンスを生み出している。今後もこの熱波は冷めそうにない。…え?推しの汗を集めるとか、エモくない?